あしたのジョーファンサイトSOUL OF JOE

『吠えろ・・・かませ犬』

★第6話/1980.11.17放送/視聴率11.4%★

ストーリー

大学病院での検査では嘔吐理由は”医学的に原因不明”
丹下ジムに帰宅したジョーを紀子は”まるでかませ犬みたい・・・”と哀れみ号泣。

翌日より、反対を押し切り早速トレーニングを再開するジョー。
その夜、大高ボクシングジムに直接試合を申し込みに行き、
次回対戦相手をバンタム級2位”南郷浩二”に決めてしまう。
葉子はカーロス&ロバートと共に日本に帰宅。

南郷戦の前に世界ランキング第6位カーロス・リベラが紹介される。
カーロスはジョーをランキング上位と間違える・・・。

試合は一方的な南郷ペース。
葉子は見る価値なし・・・と、カーロス&ロバートを連れ早々に帰宅。
ジョーは少年院で行った”対力石戦”での作戦を実行!
見事クロスカウンターを炸裂するが、またも嘔吐してしまう・・・。

マニアック視点

●5話回想シーンより。
ジョー「なぜだ?おれがテンプルを打てねぇって?冗談じゃねぇ!」
ジョー「くそ!いい加減にしねえか。野郎、調子に乗りやがって!」
ジョーがついにテンプルへ強打を放つ。
ダウンする原島。
西「やった。おっちゃん、打ちよった!ジョーが本気でテンプルを!」
・・・しかし、顔面蒼白のジョー。
段平「どうした、ジョー!ジョー!」
・・・マットに嘔吐するジョー。
※5話では”ワシのジョー”でした。

・・・サブタイトルへ。
「吠えろ…かませ犬」

●担架に乗せられ運ばれるジョー。

城陽大学病院
(ジョーが診察して貰った病院)
医師「吐き気はもう止まってます。」
記者「それで、嘔吐の原因は!」
医師「ええ、それなんですが、身体にはこれといった異常は見えませんし、
脳波も調べましたが正常です。
本当に、試合中になぜ吐いたりしたのか、医学的にはまったく原因不明です。」


●丹下ジムに帰宅。
段平「ようやりおったよ、ジョーは。並みの人間なら打てねぇもんだ。
それをジョーは打った。テンプルを打っちゃいけねぇっていう本能のブレーキに逆らってまで、
ジョーはテンプルを打った。てえしたもんだ。
だが所詮人間は、本能には逆らえねぇ。悲しいかな、ジョーも人間だ。
無理なものは無理。無理な反動が、身体中にパニックを起こしちまったんだ。」

紀子「どうして、どうして矢吹くんはボクシングなんかしているのかしら。
ボクシングのどこが、どこがいったい楽しいの?」
紀ちゃんジムを飛び出す際に正面のエプロンが無くなっている。
(上半身ピンクのブラウスのみ)

走り去る紀子。追いかける西。
紀子「まるでかませ犬みたい。」
西「かませ犬?」
紀子「そう。闘犬用に育てられた、さんざん戦ってズタズタになった。
それでも闘犬の世界が忘れられなくて、もう戦えなくなって、
しまいには他の犬の訓練のために、ただ、ただ、かませるだけの、かませ犬。」
ここで緑のチェックエプロン復活!(正面)
泣く紀子アップ。(岡ひろみ風)


●屋根裏部屋で力石と会話。
『矢吹よぉ、どうしたい?』
『てやんでぇ、どうもしねえよ・・・』
『フフ、相変わらずだな・・・』
『当たりめぇだ・・・』
ジョー「こっからだ、力石。始めるぜ、おれは。」
サンドバッグを叩くジョー。
段平「てめえは昨日、血反吐を吐いたばかりだぞ。静かに寝てろ!起きちゃならねえんだ!」
しかし、”吐きたりねぇ”と段平や西を制し、トレーニングを続けるジョー。

●ドヤ街をロードワークするジョー
ジョーが走る画面を人々を動画にすることにより表現。

●サンドバッグのテンプル部分ばかり叩き、すぐに破れる始末。
サチ達が集まっている。
サチ語披露『サンドラバッグ』に続き、『テンプラ
タロウ「サンドバッグのよ。テンプルのあたりばかり打つもんでさ。
すぐサンドバッグが破れてしまうんだと。」
キノコ「テンプルだけじゃなく、他のところも打ちゃいいじゃん。」
サチ「バカ!テンプラが打てないから、ジョーは猛練習してるんじゃんか!」
サチ「バカー!笑うんじゃない!」
サチがキノコを下駄で殴る。
キノコ「おいら、笑っちゃいないよ。」

子供達はジムから飛び出そうとするジョーに早く立ち直って貰うべく、
自分たちのテンプルを打ってくれと防具を付けて現れる・・・。
ジョー「サチよ。キノコよ。トン吉、チュウ吉、それにタロウよ。うれしいぜ、おれは。」
少し涙目で各自のテンプルを軽く叩き去っていくジョー。

●大高ボクシングジムに来るジョー。
大高会長の首部分塗り間違え(振り向いた最後のコマ)
『四の五の七めんどくせぇ挨拶は抜きだ!試合の相手を決めてもらいにきたぜ!』
『残念ながら、俺はまだ潰れちゃいねぇ』このカットでのジョーの芝居がいい!
(帽子を指ではじき、その間から目)

●葉子帰国。カーロス&ロバート入国。
機内のシーン(ファーストクラス!?)
(ボウタイピンクのワンピース)
振り向く葉子ボウタイ部分塗り間違え。

●試合前のジョー
サンドバッグを叩くジョー。
途中BANK挿入で衣装が変わる。(カット選びミス)
グレー→赤→グレー

『正直言って今夜わしはおめえのセコンドにつくのはきついよ』
『へっ、嫌ならつかなくて、いいんだぜ、
どうせおっつあんに無断で決めちまった試合だ』
このシーンでのジョーの服はグレーだが、造形は赤い服の時の描写になっている。

●バンタム級第2位、南郷浩二戦
(全日本ランキング2位、南郷浩二、対地獄よりの使者、矢吹丈の看板。)
葉子衣装、紺のスーツにリボンタイ
段平「チャンピオンとやってもダメ。1位とやってもダメ。そして今度は2位か。」
ジョー「言っとくがな、おっつぁん。
おれが戦ってきた相手は、チャンピオンのタイガー尾崎じゃねぇ。
1位の原島でもねぇ。ましてこれから戦う2位の南郷なんかでもさらさらねぇ。
力石だ。あの力石徹って男の亡霊ってやつよ。あいつが、あいつの亡霊ってやつが
、『よう、お前には負けた、もういい。』って言うまで、
おれはリングを下りるわけには行かねぇんだよ。」

●アナウンス
「ただ今より、本日のメインイベント10回戦を行います。
が、その前に大変喜ばしいニュースをお知らせいたします。
このたび、白木ジムの招待により、南米ベネズエラより、世界ランカーが来日いたしました。
では、その世界の強豪をご紹介いたします。」
(村上輝明を若くした感じの司会者が紹介!)
南米ベネズエラより世界ランカー登場!
WBC世界バンタム級第6位、カーロス・リベラ!
戦績デビュー以来34連勝無敗!目下19連続KO勝ち!

原作の様に南郷の彼女をナンパしいるシーンはありません。
TVジョー1時のソンブレラは無し。

カーロス「Oh,!Thank you. Thank you, so much!」
花束を渡した女性にKISS!!

●松木さん席を立ち、ロバートに場所を譲る。
ロバート「少し、派手すぎました?」
葉子「いいえ、素敵な演出よ。」

●カーロスより激励
右手中指に金のリング
カーロス「Hey, good luck!Youの検討を祈ります。」
司会「あ、カーロス選手、すみません!激励はランキング上位者からお願いいたします。」
カーロス「What?」
カーロス「おお!すみません!mistake!でもおかしいね。
私、今まで上位者を間違えたことありません。」
(これはちょっとわざとらしいですねぇ^^;)

●1Rゴング!
アナウンサー「南郷!ゴング開始から猛然とラッシュ!
ボディから顔面、矢吹早くも追いつめられました!」
解説者(東野)「いけませんな。カムバックした一頃の矢吹からすると、まるで別人のようだ。」
葉子、カーロス達に指示を出し、達席を立つ。
横顔のカット一番奥に松木。
松木はロバートに席を譲った際に奥にずれた?
席を立ち去る葉子達の中には松木がいない・・。
報告係?(最後まで見るのが彼の使命?)


●ジョーダウン・・・。
立ち上がるが、連打を浴びるジョー。

●帰宅中の車の中の葉子、カーロス、ロバート。
ロバート「あの、ジョー・ヤブキという男、
彼があなたのジムにいたトオル・リキイシという選手を死なせた男ですか?」
葉子「そのとおりです。でも今は、その当時の面影は彼にはありません。
わずか1年ほど前のことなのに、遠い昔のことだったように思います。」

●インターバル中のジョー。
段平「ジョー!おめえ、何だって手ぇ出さねえんだ!
顔が出せねえなら、レバーでもストマックでもいい!得意のボディ打ちがあるだろうが!
何しろやられっぱなしってのはいけねえ!同じやられるんでも、ジョー!
一発くれぇクリーンヒットくれてやれえ!セコンドになってるわしらの身にもなってみろい!」
ジョー「誰がやられるって?
へ、冗談じゃねぇぜ。おっちゃん、おれが手ぇ出だねぇのはよ。作戦なんだよ。」
段平「何?」
ジョー「へ、覚えてねえかな、おっちゃん。あの野菊島の東光特等少年院の特訓の日だ。
あの時の力石との一戦で、おれが取った作戦をよ。へへっ。」
ジョー「あの時おれはよ、もうプロになっていた力石をやつけるために、
たったひとつだけ覚えた武器を使う為にさんざん力石に殴られたんだ。
もうイケません、なーんて死んだフリしてよ。
そしてたっぷり攻めまくって、おれを舐めて安心しきった力石に、おれはお見舞いしたんだ。
思いっきりのクロスカウンターをよ。」
ジョー「へへ、おれはこのクロスカウンターで南郷のテンプルを叩き壊す。
どうせやるんなら、あの時のように贅沢によ。クロスをぶち込みてぇんだ・・・へへっ。」
ジョー「見てろよ、おっちゃん。今度のラウンドでGOだぜ。」

●4R開始。
有言実行、ジョーは南郷のテンプルににクロスを叩き込む!
しかし、ジョーはまたも嘔吐・・・。
嘔吐により肌の色設定変化。
金竜飛風な肌色に!

ハーモニーショット

★ハーモニー1
ジョー、ファイティングポーズで叫びアップ。
ハーモニー

★ハーモニー2
ジョー背中越しのカットサンドバッグに映る力石。
力石別ハーモニーをダブらせ1枚に乗せているカット。
力石部分は後F.O
贅沢な2枚合成ハーモニー

★ハーモニー3
飛行機成田に到着。
ハーモニー

★ハーモニー4
南米ベネズエラより世界ランカー登場!
WBC世界バンタム級第6位、カーロス・リベラ!
観客カットハーモニー

★ハーモニー5
観客カットハーモニー

★ハーモニー6
東光特等少年院の回想シーンへ
十八番、海&カモメ演出!
力石とのクロス!
ジョーアップ、ハーモニー(ハンディ処理)

★ハーモニー7
東光特等少年院の回想シーンへ
十八番、海&カモメ演出!
力石とのクロス!
力石アップ、ハーモニー(ハンディ処理)

★ハーモニー8
ジョー、南郷にクロスカウンター!
ハーモニー処理に血のダブラシ動画合わせ。

★ハーモニー9
ジョー嘔吐で崩れる・・・。
ジョー、レフェリー、南郷俯瞰ショット
ハーモニー

★ハーモニー10
嘔吐シーン前ハーモニーにO.L
ジョーアップハーモニー

10枚(合計30枚)

注目ポイント

★カーロス登場!
声担当は中尾隆聖氏。
前作TVジョー1の広川太一郎氏とは対照的な声。
アンパンマンのばいきんまん役が有名。
他に伊賀のカバ丸のカバ丸役、DORAGON BALLのフリーザ等。
カルトな所では
ウルトラQ『ガラダマ』のガラダマを発見する少年の声役も。

白木ジムの謙虚で忠実部下な松木さんにも注目!
声は鈴置洋孝氏。
ガンダムのブライト・ノア、ダイターン3の波乱万丈役が有名。
7話では国友ジムの練習生8話では記者の声も。

★何と豪華な事に観客の声に若本紀昭【現・若本規夫】氏がちょい参加!
後、金竜飛役で大ブレイク!!
ダンバインのナレーター(バイストンウェルを~)、サザエさんのアナゴくん、
DORAGON BALLのセル、カウボーイ・ビバップのビシャス役等が有名。

★5話からジョーの肌の色が嘔吐シーンから色設定が変わるのに注目!
いわゆる肌の色が悪い・・・設定に!
この肌色は力石に憑依された表現!?
この色設定はカーロスとのスパーリングまで続く細かい演出!

所持セル画リンク→

スタッフ&キャスト

脚本:篠崎好

絵コンテ:さきまくら

ディレクター:竹内啓雄・大賀俊二

原画:小林慶輝・遠藤祐一・中村誠・杉野佐秩子・福島敦子
    塚田信子・青山純子

動画:岩田道代・武藤照美・中村まゆみ・高橋千代子・比護美雪

仕上げ:グループジョイ 木村文一・小泉靖子
     木村恵子・寒河江智子

背景:小林プロダクション 工藤美由紀・小倉宏昌・海保仁三郎
    林裕美子・山本恵子・柴田千佳子

制作進行:増田尚紀

声の出演:池水通洋(ロバート)、若本紀昭【現・若本規夫】(観客)、
       加藤修【現・加藤治】(大高会長)、水野鉄夫(解説者/東野&ドヤの人)、
       矢田稔(林屋のオヤジ)、斉藤昌(林屋女将)、井口成人(レフェリー)、
       小比類巻孝一(アナウンサー)

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