あしたのジョーファンサイトSOUL OF JOE

『さまよえる・・・野獣のように』

★第7話/1980.11.24放送/視聴率10.0%★

ストーリー

来日したカーロスの対戦相手がバンタム級2位の”南郷浩二”に決まる。

ジョーは練習に励むが、どのジムともジョーとカードを組んで貰えない・・・。
段平は顔面の打てないボクサーは”死んだも同然”とジョーに告げる。

ジョーは西の試合に向かう途中急遽、国友ジムを訪れ
タイガー尾崎との再戦を申し入れるが断られる。

丹下ジムへ帰宅すると試合を終え、拳を痛めた西の引退が決まっていた。
段平はジョーにも引退を勧め、林屋で働く事を進める。

葉子からカーロスVS南郷戦の招待状をもらったジョーは後楽園ホールへ向かう。
試合は予想に反して、一方的な南郷ペース。(不審に思う解説者、ヤジを飛ばす観客・・・。)
・・・しかし、第5ラウンド開始直後、ラッキーパンチで南郷はあえなくダウン。
ジョーはカーロスが高等反則”肘打ち”をした事をすぐ様見破る・・・。

マニアック視点

●ニュース番組。
「それでは今日のスポーツ、最後はプロボクシングの話題です。
今夜行われましたバンダム級の10回戦、『南郷浩二』対『矢吹丈』の試合で、
矢吹選手は前回の原島戦に引き続いて、この試合でもリング上に嘔吐、
無残なKO負けを喫しました。カムバックをして以来、破竹の快進撃を続けていましたが、
1度ならず2度までもボクサーがリング上で嘔吐するという異常事態に、
ボクシング関係者の間では、事実上矢吹選手の選手生命は
終わったのではないかと言われています。
なお、この試合の前に、今日来日した無冠の帝王とあだ名される、
南米ベネズエラの世界ランカー、カーロス・リベラ選手が紹介されました。
日本でも対戦相手はまだ決まっておりませんが、
世界のリングが日本のリングでどのような活躍をするか、期待されています。」

●葉子は中村会長に南郷浩二VSカーロスのプロモーションをする。
葉子「決まったわ、ロバート。」
ロバート「ふ、カーロス、聞いたとおりだ。何か質問はあるか?」
カーロス「OK。」

・・・サブタイトルへ。
「さまよえる…野獣のように」

●大雨に雷。
目を覚ますジョー。
段平にションベン・・・と言い、階下に降りるジョー。
ジョーの(随分と長い)ションベン!?
実はサンドバッグを叩きに行ったジョー。
段平「ずいぶんと長いしょんべんだ。まだ小1時間はかかりそうだな。」
降りてくる段平。
ジョー「ああ、一晩はかかる。」
この一連カットでジョーの衣装が変わる(作画ミス)
ニット系の上着→袖が破れているTシャツ系→ニット・・・。


●段平に食いつくジョーだが・・・。
段平「おめえは恐らく、力石くんの亡霊と心中するつもりなんだろうが、
わしから見りゃもう、おめえは心中してるんだよ。力石くんと。
ボクサーとしての矢吹丈は、もう死んだんだ!」
ジョー「よしてくれよ。おれはまだ生きてる。
それにプロボクサーとしてのライセンスだって、まだ持ってるんだぜ。」
段平が泣きながら言う。
段平「あきらめろ、ジョー!リングに上れねぇボクサーなんて、もう死んだも同然なんだぁ!」

●ジョー、ジムを飛び出し雨の中ロードワークにでかける。
カメラはジョーの動きについていきながらの回り込み作画あり。

●西の試合当日。
朝、ジム前でたたずむジョー
(靴の色塗り間違い)
段平の言葉が聞こえてないジョー。
河にはコーラの瓶が流れる・・・。
サンドバッグを素手で打ち手が血だらけのジョー。
西&段平先に行く・・・。
紀ちゃんに教えてもらい気づき、あわてて追いかける・・・。

●西の試合に行く筈だったが、急遽タイガーのいるジムへ。
国友会長に直接交渉。
国友会長「何?うちのタイガーと、また試合を組んでくれ?」
ジョー「ああ、無理は承知だがよ。そこを頼む。ファイトマネーはいらねぇからよ。」
国友会長「よく事態が飲み込めていないようだね、矢吹くん。
ボクシングというのはね。言ってみりゃ、顔を殴り合うスポーツなんだ。
お客さんもそれを見に来る。つまりだね、君のように顔を打てない選手は、
もはやリングはお呼びじゃないんだよ。」
ジョー「心配にゃ及ばねぇよ。今度はやる。タイガーのツラ、思いっきりよ。」
国友会長「ゲーゲーやりながら、かな。」
国友会長「もし君がうちの選手なら、間違いなく私は引退を勧めるね。」

タイガー尾崎に直接スパーリングの依頼をするジョー。
ジョーの肩を掴み、帰れと命ずる練習生は
鈴置洋孝氏(松木さん)が声を担当。
練習生達と乱闘になるが、テンプルを強打し、倒れた練習生を見てジョーはまた嘔吐・・・。
・・・つまみ出されるジョー。

●柴田倉庫前でゴロマキ権藤に出会う。
白いコート着用のゴロマキ。
コーヒー喫茶”Coffee美遊喜(みゆき?)”でちょっと休憩。
『私は勝ち負けでは試合を見ません・・・選手のファイトを見に行くんです』
『矢吹さんのファイト・・・どんな試合だろうと一級品です!
・・・私はそう思います。』とゴロマキ。
ジョーに旅へ一緒に行かないかと誘うゴロマキ。
・・・少し考えるジョー。
(・・・もし一緒に行ってたらどんな旅になるのでしょう?)
『俺は・・・帰ってきたばかりさ』・・・と断るジョー。
パトカー音鳴り響き、追われているらしいゴロマキ。
『ごめんなすって』・・・と去るゴロマキ(渋)。

●丹下ジムに帰ってくるジョー。
段平、西、紀子、乾物屋オヤジ&女将揃ってる。
今日の西の試合はKO勝ち(最終8ラウンドKO勝)
西最後の試合、右手の拳複雑骨折・・・。
西の事を心配して涙(透過光で光る)を浮かべるジョー。
※TV1では西の最終試合は負け試合
ジョー「西、おめえからボクシングを取ったら、何が残るんだい。
そりゃあねぇよ、おっちゃん。何とかならねえのかよ。え、そらねぇよ。」
ジョー「あ、そうだ、西!おれといろんな病院行ってよ。な、ひょっとして手術かなんかでよ。
またボクシングできるよう治してくれる医者がいるかもしれねぇじゃねえか!」
ジョー「な、西!おれにまかしとけ。
ボクシングがもうできねぇなんて、そんな辛い思いはおめえには絶対にさせないからよ!」
段平「西だけじゃねぇ!おめえも引退するんだ!」

●白木ジムからジョーへ手紙(封書)
封書中身
エキサイトボクシング特別招待券非売品
カーロス・リベラVS南郷浩二戦チケット
前座
小倉宏昌VS工藤由起夫(8回戦)
石井理章VS田辺智(6回戦)
リングサイド南E列26番
※背景画チケットにセルの手を添える処理。


エレベーターでバッタリ出くわすジョーと葉子。
ジョー「あんたが、わざわざ南米くんだりから呼んだカーロス・リベラって男についてだが、
ひとつだけ聞きたいことがあった。…強いのかい?」
葉子「強いわ。」
ジョー「力石…のようにか?」
葉子「さあ。」

●カーロスVS南郷の試合が開始される。
南郷有利で試合が展開される・・・。
解説者(東野)「ああ、これはちょっと、無冠の帝王などと言われていますが、
どうも信じられなくなってきましたなぁ。」
しかし、5R開始早々、カーロスのラッキーパンチが炸裂!
南郷ダウン・・・。
カーロスのラッキーなKO勝ち!
カーロス「オー、ラッキーネ!ラッキー、ラッキー!オォー!」
ロバートと抱き合うカーロス。
・・・しかし、ジョーには見えていた。
ジョー「何がラッキーだい。おれにははっきりと見えたぜ!
一発きまった後、腕がすべるように流れ込んで、肘が更に同じ場所をえぐり込んでいるのがよ。
カーロス・リベラか…あの野郎。」

ハーモニーショット

★ハーモニー1
タイガーにスパーの依頼をするジョー。
『野郎!たたんじまえっ!』
練習生ジョーに一斉に襲いかかる。
スロー作画、T.B
最後ハーモニーへ

★ハーモニー2
ジョーの目のアップ、集中色パラでハーモニー

2枚 (合計32枚)

注目ポイント

★渋いゴロマキ再登場!! 白いコート姿が新鮮。
『私は勝ち負けでは試合を見ません・・・選手のファイトを見に行くんです』
辺りはゴロマキの魅力爆発!?
旅を一緒に誘うシーンはTVパート1のギターゲリラの様です。

★カーロスの高等反則はVTR再生で発見できないのでしょうか?
ヒジ打ちはエフェクト処理作画。
エフェクト作画と言えば”金田伊功”氏!!(ちょっと強引な紹介・・・)
今作では原画参加してませんが、氏のエフェクト処理は
一時期アニメ業界全体にかなりの影響を与えた。
代表作品/ドンデラマンチャ・ザンボット3・ダイターン3・
さよなら999(プロメシューム)・幻魔対戦(火の竜)・
ブライガーOP・OVAバース等多数参加。
ジブリ作品やFFのCGタイミングでもお馴染みです。

所持セル画リンク→

スタッフ&キャスト

脚本:山崎晴哉

絵コンテ:さきまくら

ディレクター:竹内啓雄・西久保瑞穂

原画:札木幾夫・児玉兼嗣

動画:鳥居愛緒・小泉恵子・半田由利

仕上げ:シャフト 三橋曜子・森祐子・菅野友子・村井勇

背景:小林プロダクション 工藤美由紀・小倉宏昌・海保仁三郎
    林裕美子・山本恵子・柴田千佳子

制作進行:尾崎隠通

声の出演:田中康郎(国友会長)、石丸博也(タイガー尾崎)、
       池水道洋(ロバート)、矢田稔(林屋主人)、斉藤昌(林屋おかみ)、
       加藤正之(南郷の会長)、鈴置洋孝(国友ジム練習生)、
       水野鉄夫(解説者/東野)、仲木隆司(南郷浩二)、井口成人(レフェリー)、
       小比類巻孝一(アナウンサー)、上山則子(エレベーターガール)

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