あしたのジョーファンサイトSOUL OF JOE

『第6ラウンド・・・奇跡が起こった』

★第25話/1981.3.30放送/視聴率7.2%★

ストーリー

金竜飛には絶対に勝てないと思いながらも、立ち上がり続けるジョー。
玄マネージャーは、遂に”舞々”の指示を出す。
しかし、金は、限界を超え尚立ち上がるジョーに恐怖し、”舞々”をためらう・・・。
玄マネージャーは金の正確なコンピューターが狂い始めている事に気づく・・・。

ジョーがもうボロボロだと自覚した金は遂に”舞々”を開始する。
当然勝敗は決まったかに思えたが、ジョーは尚立ち上がる・・・。
金は更に驚愕する・・・。
葉子は棄権を薦めるべくジョーのコーナーに行き、”力石徹”の二の前だと告げる。

ジョーは”なぜ立ち上がるのか”・・・という思いが”力石”だった事に気づく。
”力石以下”の金には負けられない・・・と、奇跡の猛反撃をするジョー。
激闘の末、額から血を流したジョーを見た金は、父親殺しの過去を思い出し発狂する。

ジョーは6R 2分18秒、見事逆転KO勝ち。
「力石よ、おめえがくれたチャンピオンベルトだぜ!」・・・とチャンピオンベルトを高々と翳す。

マニアック視点

●「なぜなんだろうね・・・金竜飛さんよ、なせ俺はこう何度も立ち上がるんだ」
ジョー足下から顔までPAN作画のジョー。
「死ねぇ!満腹ボクサー!」・・・と、金の攻撃再開!
●ジョー、金の攻撃を避けるためにハリマオ跳びで交わす!?
その後、ジョーの反撃。
解説者はダウン後からの反撃に驚く。
●「試合前の前に力石選手の墓参りをしてましたね。あの時私は東洋、
いや世界をも目指した力石へのあなたの未練がそうさせているのかと思っていました。
何しろその力石にKOされた矢吹が今こうしてタイトルマッチにのぞんでいるんですからね・・・。」
「だが、そうではなかったようですな。」
ハンカチを握る葉子の手のアップ。
「あなたは矢吹への思いから墓参りへ行ったんだ。どうぞ、無理な減量がたたって、
命を落とした力石徹の二の前になりません様にってね。・・・違いますか?図星でしょう?」
・・・と突っ込む須賀。
「さぁ・・・そんな情報を集めるためにあなたに高いお金を払っている訳ではありませんのよ。」
・・・切り返す葉子。
●第3R、2度目の激しいダウンを喰らうジョー。
葉子は思わずハンカチを口元に・・・。
なぜ立ってしまうのか・・・自問しながらも立ち上がり、金に攻撃をするジョー。
●3Rのゴングが鳴るが攻撃を辞めないジョーにレフリー駆け寄る。
第1Rに1度、2Rに2度、3Rに2度、計5度のダウンを奪われ絶体絶命のジョー。
●「どうしたのかね、金・・・数こそ少なかったがクリーンヒットをもらっていたぞ。
君らしくもないな。」
「計算外でした、大佐。
あれだけ私のパンチをまともに受けたら精神的にもボロボロになるはずだ。
どう考えても立ち上がれるはずは無いんだ。ところが奴は何度も立ち上がってくる。」
「立つだけではない、反撃さえしてきたんだぞ!」
「計算外だ!」
・・・と金と玄。
タフなジョーにけりが付かない際は舞々を使えと言い残し去る玄。
焦り顔の金。
リングサイドから飛び降りる玄!(スロー作画)
●4R開始
「そーれ!ジョー!もういっちょうさっきの調子~!」
・・・とミカン男。
「ジョー!ひっくりがえせ!ジョー!」
その後もサチ達の応援。
●スリップダウンをするジョー。
スタミナ切れを指摘する解説者。
「やばい!野郎足がもう、ヤワになっちまった・・・」
・・・と段平。
”棄権しろ~””見ちゃいられない”等のヤジも飛ぶ。
「へっ!危険しろ・・・スタミナ切れだ?冗談じゃねぇ!
こっちは最初からスタミナなんざねぇんだ。
ただ、どういう訳か頭の隅っこに変な意識だけはあるんだ!
こいつにだけは・・・こいつにだけは死んでも負けちゃならねぇって意識がよぉ!」
「こいつには百も勝てないって自覚しておきながら・・・変なんだよ
・・・なぜそんな意識があんのかわからなねぇ!・・・わからねぇがよぉ!」
・・・自問しながら反撃するジョー。
●4Rに6度目のダウンを喰らい夢を見るジョー。
「・・・いけねぇや!こいつはやべえ夢だ!」
戦場、石で段平の頭をたたき割ろうとする、子供時代のジョー!
「ジョー!おきろぉ!ジョー!」
現実では段平が叫ぶ!・・・ハっとするジョー。
8カウントでレフリーを制して起きあがるジョー。
●「舞々だっ!・・・舞々を使え!」・・・何度も立ち上がるジョーを見て、
遂に”舞々”の指示を出す玄マネージャー!
須賀は玄マネージャーの指示に気づく。
ジョーには玄が叫んだ言葉は聞き取れす、更にスリップダウン・・・。
「金、GOだ!」・・・と更に”舞々”の指示を出す玄マネージャー。
しかし、金は指示通り行動せず、息を切らす・・・。
金の同様も察して焦る玄マネージャー。
●"どうしたんだ!2人とも~!睨めっこを見に来たんじゃないぞっ!"
力石戦の様な観客のヤジが飛ぶ!
●「なぜ舞々を使わん!今まで私の指示に逆らった事のないお前が・・・」
「彼の目がまだ・・・まだ生きている・・・」
・・・怯える金。
金のコンピューターが狂い始めている事を心配する玄曹達。
●ジョーは玄が叫んでいた事について段平に聞く。
しかし、段平も聞き取れなかった・・・。
須賀の説明。
「舞う・・・と言う字を二つ続けて舞々と言います。
二人のボクサーを殺したという、金のハイテクニック
・・・その実体はソウルでも遂にわかりませんでしたがね、
どうやら私の感では、舞々とは一つのパンチではなく、
色々な技を複合したある攻撃パターンを言うんじゃないかと思うんです。
前にも報告しましたが、舞々を見た人全てが違う事を言う
・・・ある人は右フック、ある人は左クロス。
それで私も迷っていたんですが、これがストレートもクロスも
全てをミックスした連続技だったとしたらうなずけるんですよ。」
玄曹達が指示を出したの次のラウンド(5R)で全てが見れる・・・と、
葉子に話す須賀。
●舞々をやるんだ!・・・と金に指示を出し、
タオルで背中を叩き、渇を入れる玄マネージャー。
(背中が赤く腫れる金)
●ジョーがへばっている事を自覚した金は遂に”舞々”を開始!
(玄マネージャーのメガネが透過光で光る!)
BGMは羽田健太郎
●金の様子が違うことに驚く解説者。
●ジョーに倒れろ!・・・と指示を出す段平。
しかし、そうはいかない事に不適な笑いの玄マネージャー。
舞々の実体を知り、驚く須賀と葉子。
「燃えた!氷のチャンピオンが青白くな!」
ご満悦な玄マネージャー
●「実に恐ろしいテクニックです。
右へ倒れようとすれば左へはじき返され、
前に倒れようとすれば下から突き上げられます!
矢吹、ダウンする事すら出来ません!」
コンピューター金竜飛の完璧なツメに解説者も絶賛。
●「舞うんだ矢吹!死ぬまで踊れ!踊れ~!」
完全に金の操り人形を化するジョー。
●遂にレフリー止めに入る。
ロープダウン。
玄マネージャーはハサミとガウンの用意をしようとするが・・・。
8カウントで立ち上がるジョー。
金陣営、解説者共に驚愕・・・。
葉子、立ち上がる・・・。
「また、立っちまう・・・一体なぜ、何の為に俺は立つんだ・・・。」
ジョーの自問。 同時に5ラウンド終了。
●「化け物だ・・・」・・・と立ちつくす金。
コーナーに戻っても取り乱す金。
落ち着かれるため玄マネージャーは金に往復ピンタ。
●葉子、たまらずジョーのコーナーに出向く。
「なぜタオルを投げないのです、丹下会長。
限界を冷静に見極めるべきです。力石徹を忘れたの?」
葉子の発言にで”力石”の名にハッとなるジョー。
「力石くんは無理な減量を重ね、激しい打撃戦を繰り返し、死んだのです・・・。
そして・・・そして今、矢吹君もその同じ道を歩こうとしているのよ!」
「丹下さん、投げるべきですタオルを!セコンドの権利として、いいえ、責任として!」
「失せろ・・・失せろってんだよぉ!」
葉子に思いっきり水をかけるジョー。
「俺もおっつあんもよ、何もかも納得済みでこのリングに上がったんだ!何もかもな!
そんな所へよ、したり顔して出しゃばるもんじゃねぇやい!」
と葉子に叫ぶジョー。
●「力石か・・・」
「力石と同じ道か・・・」
「そう・・・そうだよ・・・力石も飢えていたんだ」
「そう・・・力石も飢えていたんだよ」
「俺はこの金竜飛が、飢えの為に自分の父親を石で叩き殺したと言う話を
レストランで聞かされて以来・・・それ以来、そのかいくぐってきた地獄のでかさに唖然とし、
こっぴどく劣等感を植え付けられちまった。
減量の下手くそな満腹ボクサーが、あの偉大なる金竜飛に勝てる訳がねぇ
・・・すっかりそう思い込んじまってた。」
ジョーダウン
「しかし、何かひとつ、この金竜飛には屈服仕切れないものがあった。
死んでも負けちゃならねぇって意識がどこかにあった。」
ジョー立ち上がる
「・・・その何かとは・・・”力石”さ。あの死んだ力石も飢え乾いていたと言う事実さ。
そして・・・そしてよぉ、金。お前さんは食えなかった。
だが、力石は違う。自分の意志で飲まなかった、食わなかった。」
力石の回想シーン挿入。
「そう、何の事はねぇ!俺のすぐそばに自ら進んで地獄に入り、
それを克服した男がいたんだ!力石徹がよぉ!」
力石回想ハーモニー(カウントせず)
「しかも力石はな、おめえみたいに自分の地獄を人前でひけらかす様なマネはしなかったぜ。」
「力石はその苦しみを心底耐えて、俺との奇妙な友情を守り通して死んでいったんだ!」
「俺は・・・そんな力石徹の為にも・・・お前なんかには負けられねぇんだっ!」
ジョーの目には涙!ラスト叫ぶ。
●ジョーの猛攻で金遂にダウン!
驚く、ドヤの連中、段平&西、そして須賀&葉子!
「奇跡だ!奇跡が起ころうとしている!」
サングラスを外し、興奮して叫ぶ須賀。
●8カウントで呆然と立ち上がる金。
「怯むな!打ち合えば、お前の方がテクニックは上だぁ!」
必死の玄マネージャー!
●激しい打ちあいの末、ジョーは額を切る・・・血が流れ出す・・・。
金は父親を石で殴った時を思い出し、発狂する。
ジョーは金マット外へと、殴り飛ばす・・・。
レフリーストップ!試合終了!、ジョーのKO勝ち!
●「第6ラウンド2分18秒!遂に東洋太平洋に新しいチャンピオンが誕生しました!」
解説者叫ぶ!
●「力石よ、おめえがくれたチャンピオンベルトだぜ!」
ベルトをかざすジョー。

ハーモニーショット

★ ”棄権しろ~””見ちゃいられない”等のヤジも飛ぶ。
「へっ!危険しろ・・・スタミナ切れだ?冗談じゃねぇ!こっちは最初からスタミナなんざねぇんだ。ただ、どういう訳か頭の隅っこに変な意識だけはあるんだ!こいつにだけは・・・こいつにだけは死んでも負けちゃならねぇって意識がよぉ!」
金に襲いかかるジョーのハーモニー3回繰り返しT.Bハーモニー(1)
★ 「こいつには百も勝てないって自覚しておきながら・・・変なんだよ・・・なぜそんな意識があんのかわからなねぇ!・・・わからねぇがよぉ!」
・・・自問しながら反撃するジョー。PAN.UPハーモニー(2)
★”舞々”の指示を出す玄マネージャー。
しかし、金は指示通り行動せず、息を切らす・・・焦る玄マネージャー ハーモニー(3)
★凄いラッシュに、金の様子が今までと違う事に気付く解説者。
金のアップ横揺れ ハーモニー(4)
★金アップ 立て揺れハーモニー(5)
★金目のどアップ横PAN ハーモニー(6)
★「コレが舞々か!」驚く須賀。
”舞々”の文字が入り、金とジョーの画へ。T.Bハーモニー(7)
★舞々後、8カウントで立ち上がるジョー。
「また、立っちまう・・・一体なぜ、何の為に俺は立つんだ・・・。」
ジョーの自問。同時に5ラウンド終了。
ジョーに飛び込む金。制するレフリー。3回T.Bハーモニー(8)
★6R開始後、力石の事を想うジョー。殴られる顔アップ ハーモニー(9)
★「力石と同じ道か・・・」 金のパンチを食らうジョー ハーモニー(10)
★「そう・・・そうだよ」 金のパンチを食らうジョー ハーモニー(11)
★「そう・・・力石も飢えていたんだよ」 殴られる顔アップ ハーモニー(12)
★「俺はこの金竜飛が・・・」金のパンチを食らうジョー ハーモニー(13)
★ 「・・・飢えの為に自分の父親を石で叩き殺したと言う話を
レストランで聞かされて以来・・・」  殴られる顔アップ横PAN ハーモニー(14)
★激しい打ちあいの末、ジョーは額を切る・・・血が流れ出す・・・。
金は父親を石で殴った時を思い出し、発狂する。
ジョーは金マット外へと、殴り飛ばす・・・。ドクター金を見る。
T.B&フラッシュ ハーモニー(15)
★「第6ラウンド2分18秒!遂に東洋太平洋に新しいチャンピオンが誕生しました!」
ベルトをかざすジョーT.B ハーモニー(16)
★ジョーの勇姿を安堵の表情で見入る葉子&須賀 T.B ハーモニー(17)
★「力石よ、おめえがくれたチャンピオンベルトだぜ!」 ジョーアップ(18)
★力石に向かってベルトをかざすジョーT.B ハーモニー(19)

19枚 (合計181枚)

注目ポイント

★4R開始
「そーれ!ジョー!もういっちょうさっきの調子~!」
・・・とミカン男。
「ジョー!ひっくりがえせ!ジョー!」
その後もサチ達の応援。
このカットは森本晃司氏の原画だと思われます。
しかも杉野氏ノーチェックです。(作画監督無修正)

★舞々のテーマは羽田健太郎作曲の”迷路荘の惨劇”です。
※初使用は24話ラストです。
横溝正史の世界を音楽にした”金田一耕助の冒険”の中の曲の1つです。

★タオルを投げるべき・・・と忠告しに行く葉子の衣装は
試合直前の墓参りの衣装とは違います。
すぐに須賀と会場に向かった様に見えましたが、実は着替えていた!?

★R6遂にダウンする金竜飛。
8カウントで呆然と立ち上がる金。
「怯むな!打ち合えば、お前の方がテクニックは上だぁ!」
必死の玄マネージャー!
この後、ジョーに襲いかかる金の顔は真顔に・・・。(流れに合いません・・・)
実はこのカットは1R早々で使用したBANKカットです。

★ 「奇跡だ!奇跡が起ころうとしている!」
サングラスを外し、興奮して叫ぶ須賀。
サングラスを外す須賀はTV版2ではこのシーンのみ。

★R6で金とジョーの激しい打ち合い。
このカットはホセ戦ラストR15の作画にそっくりです。
恐らく同じ原画マン(多分、森本晃司氏)の作画だと思われます。

★「力石よ、おめえがくれたチャンピオンベルトだぜ!」
ベルトをかざすジョー。
※原作ではベルトをかざす前、仕切りに葉子を気にし、捜すジョー。
認定書とチャンピオンベルト授与式の為に葉子には逢えなかった。
河野はジョーのセリフに反応。
段平は終始涙目・・・。

所持セル画リンク→

スタッフ&キャスト

脚本:大和屋竺

絵コンテ:さきまくら

ディレクター:竹内啓雄・大賀俊二

原画:札木幾夫・本木久年・杉野佐秩子・福島敦子・塚田信子
   森本晃司・鳥居愛緒・半田由利・谷野恵子

動画:岩田道代・武藤照美・中村まゆみ・高橋千代子・比護美雪

仕上げ:スタジオロビン 大野八重子・三木貴子・世良深雪
    下篠潤子

撮影:高橋プロダクション 宮内征雄・平山照夫・細野正
   高橋宜久・斉藤佳三・中村喜則・大田勝美

制作進行:斉藤昭一郎


声の出演:若本紀昭【現・若本規夫】(金竜飛)、寺島幹夫(玄曹達)、
      水鳥鉄夫(解説者/東野、ドヤの人)、井口成人(レフリー)、
      長堀芳夫【現・郷里大輔】(客)、幹本雄之(客)、
      子比類巻孝一(アナウンサー)、笹岡繁蔵(客)

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