あしたのジョーファンサイトSOUL OF JOE

『偉大なるチャンピオン・・・ホセ』

★第30話/1981.5.4放送/視聴率7.2%★

ストーリー

初防衛戦を見事KO勝ちで決めたジョーは、つかの間のオフに。
海辺で葉子とバギーを乗り回す。

ホセの”今”を知りたいジョーに須賀は、
家族との休暇の場所である”HORSE BACK CLUB”へ連れて行く。
そして、ジョーはホセとの思わぬ草競馬対決へ。
草競馬終了後にジョーは須賀に”カーロスのポスター”について
ホセに質問を依頼する。
ホセは”プロモーターによる無許可の独断”だと返答する。
表面上の蟠りだけは少し解消されたジョー。

ホセは健康管理の為、医師の診断を受けに行く。
葉子はホセに”キニスキー博士”を紹介される。

葉子はジョーと段平に、ホセ・メンドーサの日本における試合興行権の
独占契約を交わした事を告げる。

マニアック視点

●夜、”炎の舞い”を見ながら、ジョー、葉子、段平は食事をする。
太鼓を叩く手、踊る女性達、火の下をくぐる男、炎がついたスティックを持ち踊る男性。
(作画素晴らしいです)
●ジョーは葉子に初防衛おめでとう・・・と声をかけられる。
試合シーンを思い出すジョー。
段平は”勝ったのはいいが、その後カッコつけやがって”と、ホセに対しての発言を指摘。
NEXT YOU!については”ちょっとしたファンサービスってやつ”とジョー。
※この時のNEXT YOU!は単にBANKではなく、
29話でバンテージの色を塗り間違えていた箇所を新たに修正処理がされている。
●葉子は”炎の舞い”を情熱的と絶賛。
ブルーハワイを飲む葉子。(ジョーも同じ)
●”ホセとのビジネス”について葉子に聞くジョーだが、葉子は話をそらす。
そして、”ここは暑いので、海辺を散歩しない?”とジョーを誘う葉子。
段平はその場に残り、ジョーと葉子は海辺へ・・・。
●葉子はバギーを飛ばし、海辺を突っ走る!
車から降りた二人は海辺で会話する。
「何かしら、あの波間にキラキラ光っているの?」
「さあね・・・早く、言えよ!あんたのビジネスとやらをよ!」
イライラと棒で砂に穴を掘りながら会話するジョー。
「いずれハッキリしたら・・・としか今は言えないわ。」
「オイオイ、それを話す為に人をこんなトコまで連れ出したんだろうが!」
・・・と呆れ顔のジョー。
「違うわ、散歩をしない?・・・って言っただけだわ。」
・・・言葉を失うジョー。
葉子はサンダルを脱ぎ、海辺を歩き出す・・・。
ジョーはその後をふてくされ小石を蹴る仕草で葉子の後を追う・・・。
(例の蛇行シーンは無し)
●葉子のバギーに乗るジョー。
エンジンを吹かし、ギアをいじるジョー。
「矢吹くん、車運転出来るの?」
・・・と心配気な葉子。
「乗んなよ!そうすりゃ、わかるよ!」
・・・とジョー。
そして、猛スピードで海辺の砂道を爆走するジョー。
「驚いた!上手いもんね!」
・・・と関心する葉子。
「へへっ~!コレぐらい走れりゃ、俺も免許取れっかなぁ!」
得意気なジョー。
ジョーの言葉に、驚く葉子!
その途端、車は激しくスピンをするが、なんとか無事停まる・・・。
(作画は葉子をカメラが追う形で3回転する作画)
ホッとするジョー。
その後、お互い笑いがこぼれる・・・。
●ホセは射的中。(9番で撃つホセ)
その射的腕前も完璧。
夫人から電話が入る。(カバレロより伝達)
●ジョーはホテルのプールサイドで段平と一息。
ジョーは今まで色々なタイプのボクサーを見てきたが、
ホセはどのボクサーとも違う・・・と段平に話す。
○力石徹の様に自らの全てをリングに男の闘いってやつを、
燃やし尽くした奴。
○カーロス・リベラみてえに、華麗でそして最後まで陽気に、
言ってみれば、南米の狂熱のリズムを踊り狂う様に戦い抜いたタイプ
○徹底してクールなファイティングマシンになりきろうとした、
あの金竜飛
”いずれともあの男は違う・・・妙に静かで変に無口で、
おまけに優しいマイホームパパをきてやがる。”と分析のジョー。
ジョープールに飛び込み潜水をする。その先にはホセが・・・。
●ビーチで日向ぼっこ中のジョー。
須賀、ジョーに歩み寄る。
ホセの事しか頭に無い事をしっている須賀はジョーに新たに知ったホセの過去を
話そうとするが、ジョーは過去には興味がないと言う。
(2人の奥ではバレーで楽しむ女性のモブカット
金髪女性、黄色ビキニ/茶髪女性、エンジのワンピース/黒髪女性、赤ビキニ
ボールが剃れて、ジョー達付近まで飛んでくる。)
●”今のホセが知りたい”と言うジョーを、
家族で乗馬を楽しんでいる場所へ車で案内。
(HORSE BACK CLUB)
ホセはチェルシーを前に乗せて馬を走らす・・・。
●須賀、ホセのプロフィールをジョーに話す。
ホセ・メンドーサ
国籍メキシコ 30歳
現在メンドーサ夫人との間に子供4人
WBC世界バンタム級チャンピオン
タイトル連続14回防衛(全てがKO)

●Bパート
ホセ、別の子をまた馬に乗せて走る。
ジョーと須賀はクラブハウス越しにホセの乗馬を観戦。
(須賀と一緒にコーヒーを飲むジョー)
試合を一週間後に控えた選手とは思えないホセ。
試合後の休暇を楽しんで知るように見える・・・。
須賀は並のボクサーには出来ない事だとジョーに話す。
もし、馬から落ちて怪我をしたら・・・もし、体調を崩して
リングに上れなかったら・・・だが、ホセには”もし”ありえない。
ジョーはその”自信満々”という奴を見ると不愉快になるので、
海岸で”日向ぼっこ”の続きをするので、須賀に送ってくれ・・と言う。
●HORSE BACK CLUBのクラブハウスを出た2人の前に、
馬に乗った葉子が現れる。
チャンピオンが”お茶でも一緒にどうか?”と言ってる事をジョーへ伝言。
●馬に乗って、ホセの前に現れるジョー。
(夫人、ジョーと気づいた時、夫人の左にいるチェルシーの髪の毛が
金髪に間違えて着色されている。 ※チェルシーは黒髪)
●ジョーとホセ、お互い挨拶を交わす。(ジョーは帽子を取る)
●ジョーは馬を操り、1周してきて、再度ホセの横を通り過ぎる。
(この際に4カットのハーモニーで色々な角度から二人を描写)
●ホセ、ジョーを追いかける。
ホセ、ジョーに追いつき抜かす・・・。
画面は上下分割カット(実写のドラマでもこの処理はマネされました)
帽子を落とすジョー。
ホセ、乗馬中に身をかがめジョーの落ちた帽子を取る・・・。
●草競馬終了後、帽子をジョーに返すホセ。
「Well,I have something to do,so I have to go now.
(用事があるのでこれで失礼する)」・・・とホセ。
しかし、ジョーは”腹に据えかねている事がある”と言い、
ホセを引き留める。
”なぜ、自分の宣伝ポスターにカーロスを使ったのか?”
”闘いを終えたボクサーを称えるのではなくコケにした理由は?”
ジョーは須賀を通してホセに質問。
●「あのポスターは試合のプロモーターが興業の成功をもくろんで、
私に相談も無しに作ったものだ・・・私とてあのポスターに関しては
不愉快な思いをしている事を信じてくれ」・・・須賀は同時通訳で話す。
●帰り際、チェルシーが”例のポスター”を発見!
ホセはチェルシーにカーロスの事を聞く。
「Do you know Who he is?」
「Yes,Caros Rivera!」
「He was really a good fighter and used to be my powerful rival.」
カーロスの事を知っているチェルシーにホセは、強敵だった・・・と言う。
●去っていくホセ陣営。
見送る形のジョーを須賀。
(劇場版では登場しない須賀はこの左肩なめのカットが唯一登場)
「どうだい?少しはすっきりしたかい?」・・・と、ジョーに質問。
「さあな・・・」・・・と、ジョー。
●メンドーサ夫人の運転でHORSE BACK CLUBを出るホセ。
葉子も同乗。(BMW車ナンバー KH-Z328)
●定期検診を受けるホセ。
”ホセは月に一度必ず健康管理のため医師の診断を受けている”
ホセに敬服する葉子。(なぜかここでの葉子のセリフは日本語・・・)
”富と栄光の引き替えに廃人になるものが多い・・・沢山の仲間や先輩達を見ている”
”そうのような末路を愛する家族の為にたどりたくない”とホセ。
●診断を受けるホセ。
”まったく見事なほど健康上の障害はみとめられない”と担当医師。
記録する看護士。
子供達に本を読んであげている葉子。
(A comicと書かれた青い本)
●診断が終わり、ホセに担当ドクター”キニスキー”を紹介される葉子。
ハワイ大学で日本語も教えている為、日本語が話せるキニスキー。
キニスキーは女性のボクシング・プロモーターを初めて見たと驚く。
そしてキニスキーは自信の研究本(パンチドランカーについて)を
葉子に差し上げる。
(本は通常の背景仕上げで、両脇に添えた手はセル画。横へそのままPAN)
●今度はホセが運転した車に乗る葉子。
ビジネスの話をそろそろしましょう・・・とホセ。
●夕方になり、夕陽が綺麗な海辺近くに車を停めて、ジョーと須賀は会話する。
「どうにも体が揺れてやがる・・・まだ馬に乗って突っ走っているみたいだよ」
・・・と、ジョー。
「ハッハッハ・・・見ていても愉快だったよ、あの草競馬は!」
・・・と須賀。
「いつんなったら出来んだよ、リングの上での草競馬はよ!」
ポツリと言うジョー。
●夜になり、また”炎の舞い”の場所で食事中のジョー&段平。
(テーブルの上にはフルーツの山)
「お邪魔してもよろしい?」・・・と葉子現れる。
(赤いワンピース姿)
「矢吹くん、丹下会長、重要なお話があります。
実はつい先程、ホセ・メンドーサと正式に契約を結びました。」
「何の契約だよ」・・・とジョー。
「ホセ・メンドーサの日本における試合興行権の独占契約です。
15万ドルでチャンピオンは日本における彼の試合のプロモーターとして、
私にその全権を委任いたしました。」
「つまり、私の許可無しでは例えテレビ局と言えども、
ホセ・メンドーサの試合を日本では行えない・・・と言う事です。」
「彼が日本で行う試合は1試合。もちろん世界タイトル防衛戦です。
会場日時は未定。但し時期は1年以内、早ければ秋。
そして、対戦相手の第一候補は”東洋太平洋チャンピオン矢吹丈”」
「依存ありません?」・・・と葉子。
「あるわけがねえよ!」・・・とジョー。
”では、ごゆっくり”と立ち去る葉子。
●”悪魔が女神かそいつは、わからねぇ・・・だがな、仕掛け人が誰だろうと、
俺がホセと闘えるんなら、依存なんかあるわけがねんだからよっ!”とジョー。
●・・・バギーで走り去る葉子。

ハーモニーショット

★須賀、ホセのプロフィールをジョーに話す。
ホセ、顔アップ。ハーモニー(1)
★チェルシーを馬からおろし、夫人に渡すホセ。T.Bハーモニー(2)
★ジョーとホセ、お互い挨拶を交わす。(ジョーは帽子を取る)
馬の足アップ。ハーモニー(3)
★馬を操るジョーのアップ。T.Uハーモニー(4)
★走る馬の足アップ。T.Bハーモニー(5)
★1周してきたジョーはホセの横を通り過ぎる1(6)
★1周してきたジョーはホセの横を通り過ぎる2(7)
★1周してきたジョーはホセの横を通り過ぎる3(8)
★1周してきたジョーはホセの横を通り過ぎる4(9)
★ホセ、乗馬中に身をかがめジョーの落ちた帽子を取る。
T.Bハーモニー(10)
★ホセ笑う口のアップ。T.Bハーモニー(11)
★ホセの背後からのショット。アップ。T.Bハーモニー(12)
★ホセの背後からのショット。ロング。T.Bハーモニー(13)
★”野郎!”と叫ぶジョーのアップ。T.Uハーモニー(14)
★ホセとジョーのボクシングのイメージカット挿入。
両者、白いグラブを付けています。
このカットは通常の筆塗りのみの処理で、ハーモニー処理はしてません。
(カウントしませんが、一応お知らせまで)

★ホセとカーロスのポスター。ハーモニー処理。T.Bハーモニー(15)
★ホセとカーロスのポスター。ハーモニー処理。ハーモニー(16)
★カーロスのポスター。アップ。ハーモニー処理。(17)
★”悪魔が女神かそいつは、わからねぇ・・・だがな、仕掛け人が誰だろうと、
俺がホセと闘えるんなら、依存なんかあるわけがねんだからよっ!”とジョー。
ジョーの心の叫び。T.Uハーモニー。背後で炎の動画(18)
★バギーで走り去る葉子。T.Bハーモニー(19)

19枚 (合計251枚)

注目ポイント

★29話ラストのジョーがホセに対して行ったNEXT YOU!は
単にBANKではなく、29話でバンテージの色を塗り間違えていた箇所を
新たに修正処理がされています。
かなりアップで捉えているので、BANK使用にあたり修正したのだと思われます。
見比べてみると面白いかもしれません。

セリフも微妙に違います。
29話「NEXT YOUってやつよ!」
30話「NEXT YOUってやつさ!」




★”炎の舞い”が開催されている場面で流れているBGM(歌)は、
ハワイを象徴する音楽だと思われます。
スパリゾートハワイアン(福島県いわき市)入り口でも流れていました。

★ジョーと葉子のバギーシーンはアニメオリジナル。
その後、海岸を歩くシーンでの蛇行カットはありません。
アニメ版はジョーがパンチドランカーとしての疑いがかかるのは
もう少し後になります。
※蛇行シーンは劇場版ではしっかりありますが、TV版は無しです。
TV版エンディングの止めカットで紹介してますが・・・。

★ホセ・メンドーサ
国籍メキシコ 30歳
現在メンドーサ夫人との間に子供4人
WBC世界バンタム級チャンピオン
タイトル連続14回防衛(全てがKO)

★「彼が日本で行う試合は1試合。もちろん世界タイトル防衛戦です。
会場日時は未定。但し時期は1年以内、早ければ秋。
そして、対戦相手の第一候補は”東洋太平洋チャンピオン矢吹丈”」
この中で、”早ければ秋”と言ってますが、実際は8月17日に決定する。
この8月17日は放送時期に合わせた日付となってますが、
TV版ジョー2は本来52話を予定したものの、47話で終了が決定。
予定通り52話なら、秋口にホセ戦放送予定でした・・・。

所持セル画リンク→

スタッフ&キャスト

脚本:高屋敷英夫

絵コンテ:さきまくら

ディレクター:竹内啓雄・大賀俊二

原画:札木幾夫・大橋学・杉野佐秩子・児玉兼嗣・小林慶輝
   平山智・大塚伸治
動画:加藤涼子・高奥誠也・河田章子・桑本瑞穂・小沢尚子
   金子茂子
仕上げ:グループジョイ 木村文一・岸好子・小杉宏幸
    佐藤敦子
撮影:高橋プロダクション 宮内征雄・大田勝美・平山昭夫
   安津畑隆・小林武男
制作進行:尾崎穏通

声の出演:山本壽子(ホセの子)、尾崎桂子(ホセ夫人)

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