あしたのジョーファンサイトSOUL OF JOE

『カードと共に散った・・・あいつ』

★第34話/1981.6.1放送/視聴率8.8%★

ストーリー

レオンVSジョー戦は開始早々激しい打ち合いになる。
ジョーの実力が解ったレオンは”左ジャブ”を匠に使い、ジョーを苦しめる。

ジョーはレオンの左を制し、猛反撃に出る。
クロスカウンターを炸裂したジョーに誰もが勝利を確信するが、
KINGになる事への意地を見せるレオンは何度も立ち上がり、周囲を驚かせる。

10Rに及ぶ激闘の末、勝負は判定へ。
僅差の判定はジョーに軍配。

試合後ジョーはレオン陣営に誘われ”FRIDAY T.G.I”へ。
お互いの健闘を称え合い、再戦の約束も交わす。
カード使いのレオンはジョーを占い、スペードのジャックを提示。
”ジャックがキングになれるかどうかは先のこと”と助言。
レオンは抜いた筈のジョーカーに気分を害し、風にあたる為外に出て車を乗るが・・・。

翌日ジョーは、事故死となってしまったレオンスマイリーの言葉を思い出し、
”ジャックがキングになれるかどうかは先のこと・・・か・・・。
俺は別にキングでならなくたっていいんだよ・・・キングと戦えさえすりゃあな!”
とつぶやく・・・。

マニアック視点

●1Rから凄まじい打ち合いになる2人。
観客も総立ちになって見入る迫力。
●「くそ~、あの野郎!バッティングなんてきたねぇ手使いやがって!
見ろ!傷口がパックリ開いてやがる・・・。」と言う段平。
西に血止めを命じる。
●レオンはトレーナーのエドギャレンに
”矢吹は本当にランキングボクサーなのか?”と問いかける。
”フリは大きいし、動きもラフ、それにガードもあまい”と、
しかし”ファイトは超一流だ”と言う。
エドギャレンは”甘くみるな”とアドバイス。
●2R開始
(作画でレオン&ジョーを引いて見せる。)
レオンに襲いかかるジョーはリング外にレオンを突き落とすが、
勢い余って自分も一緒に落ちる。
「よし!ジョー兄ィ、そこだ!石でレオンの頭をかち割ったれ~!」
・・・とTV観戦で応援するキノコ。
「バカ!プロレスじゃないのよぉ!」と下駄でキノコの頭を叩くサチ。
●リングアウトした2人はお互い見つめ合い笑って、リングに戻る。
ジョーはロープ下段から上がり、レオンは上段を飛び越えてリングイン。
●「やるじゃねぇか!世界一位!」とジョー。
激しい打ち合いの末、相打ちでゴング!(BGは赤と白のチカチカ効果)
リング上段を飛び越えてレオンに近づくエドギャレントレーナー。
レオンは崩れ落ちる・・・。
「ようやった、ジョー!今の相打ちのパンチな、ヤツの方がダメージ大きいぞ!」
とジョーに近づき話す段平。
「・・・そんな事はねぇぜ・・・とコーナーに崩れるジョー。」
●ジョーは目と口の中を切り、レオンは鼻血を出している状態。
「解説のタロ山さん、今までのポイントは?」とキノコ。
「第一ラウンドはジョーの兄貴がダウンを取られているから10対8でレオン、
今の第二ラウンドは互角の10対10ってとこかな!
とにかくこれはどちらかのKOで決まる!判定はありえねぇな!」とタロ山(太郎)
(太郎の手帳にはジョーがレオンをKOしたシーンの落書きが描かれている。)
●3R開始。
レオンは鼻の中の綿棒を出す。
2人ともゆっくり前へ出る・・・。
ジョーはレオンに左ジャブを喰らう・・・。
「おっちゃん、左ジャブや!」と西。
「レオンもようやく矢吹の実力がわかった様ですね。
基本通り”左ジャブ”を使い始めた・・・。
もう、ガムシャラな打ち合いでは危ないと見たんでしょう。
もともと技術的には世界の一級品だ・・・こうなるとレオンは手強いですよ、
矢吹につけいる隙が無くなるんですから。
矢吹がどうレオンの鉄壁のテクニックをかいくぐるか・・・。」
隣の葉子に話す須賀。
●”どうしたのジョー!”と叫ぶサチ。
”いけねぇな・・・どうにもこの左ジャブがじゃまで飛び込めねぇ・・・”とジョー。
”ジョー!足だっ!足を使え!”と叫ぶ段平。
飛び込もうとしたジョーはレオンの足につまずき”スリップダウン”をする。
”くそう!結構なパンチを持っているくせして何だって打ち合いに来ねぇ!
・・・こんな事だったら、TV曲から借りたビデオをもっと詳しく見てよ、
まじめに作戦でも立てるんだったぜ!1位は1位、チャンピオンじゃねぇ、
甘く見たのが間違いだった・・・”(ジョーらしからぬ考え・・・)
レオンの左ジャブからの右ストレートが鮮やかに決まる!
そして、ジョー再びダウン!
「今のはスリップだぁ!」と太郎に向かって怒るキノコ。
太郎は”俺のせいかよぉ!”と鉛筆を差し出すが、キノコはその鉛筆を食べる!
●カウント5で立ち上がるジョー。
しかしレオンのラッシュを浴びつつけるジョー・・・。
●・・・6Rまで進み、ゴング。
「どうしたんだぃ!ジョー」顔を激しく叩く段平。
ジョーは”左ジャブをくぐり抜けられられねぇ”と言う。
「左は世界を制す・・・ってな!今までの優れた世界チャンピオンは、
ほとんどが左のリードパンチに抜きに出たものを持ってた。
つまりな、左の上手い使い方があってこそ、トドメの右が生きてくるってもんだ。
こいつは基本の中の基本だ!」
ジョーの傷の手当てをしながら話す段平。
「おめえが少年院でウダウダやってた時に、ワシが通信教育した”あしたのためにその1”だ!
こうなったらおめえも左から行くんだ!初心に帰えってよ!」
(回想シーンの映像。青い年少服姿のジョー。雨の中傘をさして外で見守る段平)
「上段じゃねぇ、今更俺に教科書通りをやれってのか、
へへっ、よしてくれよ、おっつあん。」とジョー。
「だがよ、おめえのパンチが届かねぇ以上、良くて判定負け・・・
最悪の場合はレオンの小刻みなパンチで、ズタズタにされてKO負けだ!
幸い、ヤツはおめえにパンチがあるとふんで、思い切って踏み込んでは来ねぇ。
一発KOの威力のあるパンチを出さねぇ!だがな、小さなパンチでも、数多く打たれりゃ、
トドメの一発と同じこった。見ろ!顔だけじゃねぇ!おめえの腹から上はそのパンチで、
ジクジクと内出血を起こしているぞ。」と段平。
「左は世界を制すか、へへっ、じゃあ俺はその左を制して見せらぁ!
そうすりゃ、怪傑だ!」と言い、西に血を拭き取るタオルを命ずる。
●7R開始。
レオンにFINISHを命じるエドギャレン。
手にはダイヤのキング。
”I AM THE KING”と叫びジョーに猛攻を浴びせるレオン。
一方的に打たれるジョーにレフリー、ロープダウン。
しかし、”この程度じゃこの矢吹を制する事は出来ねぇぜ!”とジョー。
そして、そのまま特効するジョーは待っていた左ジャブをはじき返し、
右アッパーを炸裂! レオン遂にダウン!
●Bパート
やったぁ!と西。TV観戦中のドヤの人々、子供達大喜び。
(キノコはカメラ目線で喜びを表現)
●”立てレオン!”世界”がおまえを待っているんだ!”
”おまえはキングになりたくないのか!”と叫ぶエドギャレン。
”I AM THE KING”とつぶやきながら立ち上がるレオン。
”お前は起きんでもイイ!”と段平。
”GOOD BOY”とエドギャレン。
中継を見ている連中はガッカリ・・・。(ミカン男なVTRの上に乗る)
●「行くんだ、ジョー!このラウンドで一気に決めたれ!」と西。
「そうだ、決めたれ!」と叫び手を上げる段平。
段平の手は西の鼻に辺り、西は痛そう・・・。(段平の方をチラリ)
●今度はジョーの凄まじいラッシュ!
レオン棒立ち!手が出ない・・・しかし、ゴング!
キノコ、タロ山に聞く。”タロ山さん、今のラウンドは?”
”10対8で矢吹!初めてジョー兄ぃがとったぜ”と喜ぶタロ山(太郎)
思わす暑くなるミカン男。
”フレーフレー矢吹!”と1階外まで来て旗を翻す。
●”試合の流れが変わった押しまくれ!判定に持ち込んだら不利だ!”と段平。
しかし、段平の話をちゃんと聞いてないジョーは
”やっこさんなかなかやるぜ!すげえ執念だよ、世界、世界ってな”と。
●8R開始。
開始早々、激しい打ちあいになるジョーとレオン。
カウンターを喰らうジョー。
”いけねぇ”カウンターだ!”と焦る段平。
●”そっちが執念ならよ、こっちにもホセへの意地ってもんがある!
・・・どっちが先にくたばるってなぁ!”とジョー。
レオンの右に左クロスを決めるジョー。
”出た!矢吹!必殺のクロスカウンター!”と身を乗り出すアナウンサー。
”これは決まりだ!矢吹、世界への切符を手中にしました!”と叫ぶが・・・。
ジョーのクロスをうけて8カウントで立ち上がるレオン!
「いけぇ!ジョー!とどめだぁ!」と叫ぶ段平。
”あいよぉ!”と答え突進するジョー。
猛ラッシュでFINISHを狙うが、ゴングに救われるレオン。
TV観戦中のドヤ人々はもう勝ったとばかりに大騒ぎ!
ミカン男はジム屋上で旗を振り大はしゃぎ”後は時間の問題だぁ!”するが、
謝って、落下・・・しかし、下で予想していた仲間達が布団を広げて救出。
●9Rも一方的なジョーの攻撃になる。
しかし、レオン必死に持ちこたえ、そのまま最終10Rに進む。
ポイントも微妙になってくる。
(10R 0:12時に最後にグラブを合わせる二人)
●10R開始早々、激しい打ちあいになる。
ジョーはロープ際に追い込まれるが、すぐ反撃。
※反撃の際にジョーの大きな口パクがあるが、音声無し
・・・そして激しい打ちあいのまま、ゴングが鳴り試合終了!
遂に勝負は判定に持ち込まれる!
●判定は結果はジョーの勝利!
大喜びするTV観戦のドヤ人々!
レフリーに手を掲げられるジョーはレオンを見る・・・。
レオンは呆然とジョーを見ている。
●試合後、控え室で着替えるジョー。
「さてと・・・KOは逃したが文句なしの判定勝ちだ!
さあ、みんなの喜ぶ顔を見に泪橋へ凱旋じゃ!」と段平。
「アイ、スィー!ユー、スィー!一級酒!だろ?」とジョー。
●大橋運動部長が”素晴らしい試合でした!”と入ってくる。
同時に記者連中もなだれ込む。ジョーや段平はもみくちゃに。
しかし、ジョーは記者連中から逃れ逃げ去る。
後楽園ホールを後にしたとき、エドギャレンに”ヘイ、矢吹!”と声をかけられる。
その背後にはレオンもいる。お互いたたえ合う二人。
エドギャレンは車で送ると言い、ジョーは同乗する。
「あなた、私の夢壊した!」とエドギャレン。
「あんたが作り上げる筈だった、13人目のチャンピオンって奴をか?」とジョー。
「でも、一旦ね、壊されただけ・・・私の夢。」とエドギャレン
「ジョーヤブキがゴメスを倒して、ワールドチャンピオンになったら、
レオン必ず挑戦する。約束して欲しいと!」レオンの言葉を同時通訳するエドギャレン。
「ゴメスじゃねぇ!ホセだろ!へっ・・・まあいいや!・・・おお、いいともよ!
俺もおめえともう一度やりてえしな!ただし今度の決着はKOでな!」とジョー。
大笑いするエドギャレン。
内容を察したのか、レオンも大笑い!
●”FRIDAY T.G.I”に寄る3人。(BGMはロシータ時と同様)
※看板にCOFFEE&MIEUと書かれている。
ジョーとレオンはオレンジジュース(ストロー付き)
エドギャレンはボトルで水割りを注文。
※水割りをエドギャレンが飲むと言うことは運転をレオンに代わると言うこと?
カード占いをするレオン。
ジョーはスペードのJが出る。
「おお!片目のジャックだ!凄い、とても強いカードだ。
しかし、残念だが・・・ジャックがキングになれるかどうかは先のことだ・・・」
と話すレオン。
ジョーは”あんたのカードも見たい”と言うが、レオンは”私のカードはキングだ”と答える。
”キングはジャックよりもっと強い!”と言うレオンに対してジョーは”イカサマか!”と笑う。
しかしカードはジョーカー!(JOEKARと表示)
イカサマ失敗と笑うジョーだが、”ジョーカーは入れなかったたはず”と焦るレオン。
●顔色が悪いと言われたレオンは”ちょっと風にあたってくる”と言い外にでる。
レオンは車を走らせる・・・なぜか、入っていたジョーカーの事を思い出しながら・・・。
その時、前方からバイクが!レオンは急ハンドルで避けるが、
自分の車は、ガードレールを飛び越え電柱に当たり、車は大破!大爆発に!
”私はキングだ!チャンピオンになるんだ!”と叫びながら・・・。
●駆けつけるエドギャレンとジョー。 しかし、レオンは既に・・・。
●”世界ランカーレオンスマイリー事故死!”の新聞記事。
●ジム2階でぼっとしているジョーに”今日のロードワークは休んだ方がいい”
と言う段平だが、”行くので下でみんなで待つように”と言うジョー。
段平が去った後、手にしていたレオンのカード(スペードのジャック)を見つめるジョー。
”ジャックがキングになれるかどうかは先のこと・・・か・・・。
俺は別にキングでならなくたっていいんだよ、キングと戦えさえすりゃあな!”
とつぶやくジョー。
そして”さてと、走ってくるか・・・”と立ち上がるジョー。

ハーモニーショット

★7R、ジョーは待っていた左ジャブをはじき返し、右アッパーを炸裂! 
レオン遂にダウン!
ジョーは血の混じった唾を吐く。ハーモニー(1)
★”ジャックがキングになれるかどうかは先のこと・・・か・・・。
俺は別にキングでならなくたっていいんだよ、キングと戦えさえすりゃあな!”
とつぶやくジョー。
そして”さてと、走ってくるか・・・”と立ち上がるジョー。T.Bハーモニー(2)

2枚 (合計284枚)

注目ポイント

★ 「おめえが少年院でウダウダやってた時に、
ワシが通信教育した”あしたのためにその1”だ!
こうなったらおめえも左から行くんだ!初心に帰えってよ!」
(回想シーンの映像。青い年少服姿のジョー。雨の中傘をさして外で見守る段平)
※このシーンは少年院ではなく、鑑別所の筈です。(服の色もではなくカーキ色

★ドヤの応援で、ミカン男(カーロスの時にミカンを注文した男)が、大騒ぎ。
惜しくもKOを逃した時は丹下ジムのβのデッキの上で観戦。
他にも屋上で旗を振り回し、下に落下まで・・・。
予想したドヤの連中に布団で助かられるが、一歩間違えば大けがもしくは・・・。

★試合終了後、”FRIDAY T.G.I”に寄る3人。(ジョー、レオン、エドギャレン)
何と頼んでいるメニューはジョーとレオンはオレンジジュース(ストローと色から判断)だけど、
エドギャレンはなんとボトル。(氷で水割りにしている)
エドギャレンは運転手の筈です。その後の運転をレオンに任せる予定だったのでしょうか?
それとも堂々と飲酒運転を?
※もし、ジョーとレオンが飲んでいたのがカクテル系の酒だった場合、、
レオンは飲酒運転による事故死?

★レオンがジョーを占ったカードはスペードのJ
「おお!片目のジャックだ!凄い、とても強いカードだ。
しかし、残念だが・・・ジャックがキングになれるかどうかは先のことだ・・・」と言う言葉を残す。
なぜか出てしまったジョーカーのスペルは”JOEKER”とJOKERでなくEが一文字多い。

★試合中の作画はほとんど杉野氏の手が入らないものでした。
劇場作品同時制作の為だと思われます。

所持セル画リンク→

スタッフ&キャスト

脚本:篠崎好

絵コンテ:さきまくら

ディレクター:竹内啓雄・大賀俊二

原画:大橋学・中村隆太郎・平山智・児玉兼嗣・塚田信子
   福島敦子・森本晃司・道下有希子
動画:長谷川稔・栗井重紀・清野良夫・露木進・河南正昭
   吉川文代
仕上げ:グループジョイ 木村文一・岸好子・小杉宏幸
    佐藤敦子
撮影:高橋プロダクション 宮内征雄・大田勝美・平山昭夫
   安津畑隆・小林武男
制作進行:柳内一彦

声の出演:平林尚三(大橋運動部長)、水鳥鉄夫(解説者/ドヤ街の人)、
       池水道洋(新聞記者)、井口成人(新聞記者)小比類巻孝一(アナウンサー)

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