『チャンピオンは・・・ひとり』

ストーリー

ジョーはレオンとの試合に勝ち、
ホセＶＳゴメス戦での勝利者と闘う事になった。

WBAとWBCの統一チャンピオン戦のチケットが、
ホセから、葉子とジョー宛に送られてくる。
ジョーは単身ラスベガスに乗り込み、観戦へ。

ホセはWBA世界チャンピオン、ゴメスに敬意を払う形で、
試合を進める。
パンチを多数浴びるホセに焦れるジョーだが、
しかし、すぐにホセの”見切り”だと気付く。
それはかつて、カーロスがジョー相手に取った戦法である。
”芯”を外して相手のパンチを受ける高等技術で、
見た目ほどのダメージはない。

遂にホセはコークスクリューを連打し、ゴメスを遂にマットへ沈める。
この瞬間、世界バンタム級統一チャンピオンが誕生と同時に、
ホセとジョーの試合が正式に成立！

･･･試合後、ゴメスは絶命。

マニアック視点

●ジョー目覚める。
ランニングにパンツ（縦縞パン）姿。
「お～い！かわの～かんだ～あきやま～かとう～！
誰もいねえのか？」･･･と、ジョーは足で２階のドアを開けて階下の人間を呼ぶ。
●”神田です！”先輩。･･･と神田がやってくる。
調子を聞かれた神田はスパーで”こうの”をのしたと答える。
（河野･･･かわのorこうの）
ジョーは神田に２階までスポーツ新聞を持ってくるように依頼。
●熱心にスポーツ新聞を読むジョー。
トイレの前でドアを塞いで読んでいると、トイレから出れなくなった段平に
”この野郎！ワシを窒息させる気か”とまで言われる。
●リンゴをくわえたままイスに座ると、
段平は熱心に新聞を見ているジョーに理由を聞く。
新聞には”ホセＶＳゴメス　世紀のラスベガス決戦”
世界バンタム級統一タイトル戦の告知が掲載。
ジョーはこの試合の勝者への挑戦権がある。
”勝つのはホセに決まっている”とジョーは確信。
●丹下ジムに白木ジムからラスベガスの航空券が届く。
”同封した券で是非ラスベガスの試合を見てください。
本来ならマネージャーである丹下氏の分も何とか・・と、
手を尽くしたのですが、世界的なイベント、しかも近年最大のイベントの為、
私ですら１枚も手にすることが出来ませんでした。
しかしながら先日チャンピオンホセから、特別招待券が２枚送られてきたのです。
１枚が私宛に、そしてもう一枚があたたへ・・・。”
･･･葉子の手紙。
先にラスベガスへ飛び立つ葉子。
後を追い、ラスベガスへ向かうジョー・・・。
”ジョー！大丈夫か？一人で？”と問いかける段平。
”ホセの招待じゃよぉ、断るわけにはいかねぇじゃねぇかよ！”
と、身軽なスタイルで空港に向かうジョー。
（小さいバッグ１つに凄い身軽なスタイルで出かけるジョー）
●夕陽の中、ラスベカスへ飛び立つジョーを乗せた飛行機。
タイトルへ･･･。
●ゴメスプロフィール
フエルトリコ出身、２３歳。
若干１９歳で世界チャンピオンになり、連続１０回のタイトル防衛。
通算成績３２戦３２勝。２８ＫＯ。
しなやかなムチの様な体から弾丸パンチを放ち、
最後のトドメは息をつかせぬハリケーンラッシュ！
カリブの黒豹と恐れられている･･･。
●ボクシング雑誌を見て機内の時間を過ごすジョー。
アナウンスが入り、ラスベガスに離陸する。
●ホセＶＳゴメス戦会場は
シザース・パレス　スポーツ・パビリオン
会場は超満員。
●試合前、ドクター・キニスキーの診断を控え室で受けるホセ。
”全くあなたの体の完璧さは芸術品といってもいい”と絶賛される。
●葉子、花束を持ち控え室に現れる。
”ご健闘お祈りしますチャンピオン、
それにご招待ありがとうございました”と葉子。
”彼は見に来るのですか？”と葉子に質問するホセ。
”多分･･･いえ、必ず”と答える葉子。
●ゴメス、アメリカの国旗と共に会場に現れる。セコンド３人。
青コーナー。
●ホセ、メキシコの国旗と主に入場。セコンド２人。
（出崎監督らしき観客の前を通るホセ陣営）
”ＪＯＳＥ’Ｓ　ＶＩＣＴＯＲＹ！”の旗を掲げるファン。
赤コーナー。
●”流石KING OF KINGS、地元のゴメスより数段人気は上だな”
･･･とジョーが現れる。
キニスキー、葉子、ジョーの順番で最前列を陣取る。
”こっからなら、汗が噴き出る毛穴までみえるぜ！”
とホセへ感謝するジョー。
見つめ合う二人・・・。
”まちがってもよ、ドジだけは踏んで貰っちゃこまるぜ”とジョー。
●”こちら、ハワイ大学のキニスキー博士。
ボクサーの健康管理に関しては世界的権威者で、
ミスター・ホセの主治医でもあるのよ”とキニスキーをジョーに紹介する葉子。
握手する二人。
”いいのかい俺と仲良くして？
いつかぁ俺はあんたの大事なホセをぶっ壊す側に回るんだぜ！”とジョー。
”ハハッ、それは興味深い！あの芸術品がどう壊れるか、
私の次の研究のテーマになる！”とキニスキー
●１Ｒ開始。
３つの国で放送される。
日本語解説で”全世界の注目を集めゴングが鳴った”とアナウンス。
１Ｒ早々突進するゴメス。
”ゴメスのオープニングは右ストレート”とアナウンスされる。
●”品のいいボクシングは間が持たねぇ･･･”とチラシで飛行機を作り出すジョー。
”でもたまらなく好きなんだけどな･･･この静けさ。そして、それが破れる瞬間！”
と言い、作った飛行機を上空に飛ばすジョー。
●ゴメスのラッシュを受け、顔面に数発クリーンヒットを受けるホセ。
”カリブの黒豹も伊達にチャンピオンって肩書きを持ってた訳じゃねぇって事か”
･･･とジョー。
ホセ、ゴメスのボディへ遂に一発！
（グラブメーカーはEVERLAST）
”それでいいんだホセ、何も慌てる事はねぇ”とジョー。
しかし、その後もゴメスの猛打を喰らうホセ･･･。
”逃げているわ！あのホセが！KING OF KINGSのあのホセメンドーサが必至で！”
と、解説する葉子。（珍しく興奮状態の葉子）
●Ｂパート
１Ｒ終了。（ゴメスがポイントを取ったラウンドに！）
”ホセは様子を見てるだけだ、ホセに取ってゴメスは若造”
と葉子に話すジョー。
（青コーナーにはスポンサーのEVERLASTマーク）
”次のラウンドから格の差がハッキリでる”と断言するジョー。
食べていたポップコーンを葉子に差し出すが、葉子は遠慮する。
”珍しいわね、おしゃべりな矢吹くんって･･･”と葉子は一言。
●２Ｒ開始。
開始早々、ロープに釘付けになるホセ。
”防御が完璧なホセがおかしい･･･体調でも悪いのか？”
･･･と解説される。
ゴメスの一方的な攻撃に焦れるジョー。
●３Ｒ突入。
開始早々パンチを受けロープ際に追い詰められるホセだが、
左のコークスクリューを出す。
”何だ･･･今のパンチは？”･･･と固まるジョー。
ゴメスよろけるが、ダウンせず、すかさずパンチを繰り出す。
”ホセの左がようやく当たったが、聞いてない！”･･･と解説。
葉子は隣のジョーが冷や汗をかいていることを発見。
どうしてかと突っ込みを入れると、
”ラスベガスは砂漠の真ん中にある街なので昼間の暑さが残っているから･･･”
とジョー。
３Ｒ終了。
●”もう一度見せてくれよ、ホセ。たったの一発だったがよ、今のパンチ”
･･･とジョー。
４Ｒ開始。
開始早々、ホセは左コークスクリューでレバーブロー！
続けて右コークスクリューでゴメスの顔面へ！
”そうよ、そのパンチだ！･･･確かにあれだ！
ハワイで俺が貰ったヤツと同じだ！　当たる瞬間に手首がぐいっと回り込んで、
骨ん中までねじ込んでくる様な凄えヤツだ！”とジョー。
（マウイジムでの回想シーンＢＡＮＫ）
ゴメスはよろけてダウンしかかるが、堪えて逆に猛然と反撃に！
ゴメスのハリケーンラッシュにホセ腰を落とす･･･。
”このラウンドまだ１分あります！持ちますかホセ！？”とアナウンス！
”冗談じゃない、このまんま俺の前から姿を消されてたまるかい！
そんな事は許されねえぜ、嵐の日の約束は守って貰わねぇとなぁ！”
･･･と、ポップコーンを握りつぶし興奮するジョー。
（ＳＥＥ　ＹＯＵ　ＡＧＡＩＮのＢＡＮＫ）
●「しっかりしねぇか！ホセ！俺との決着はどうなってるんだよぉ！」
･･･とリングサイドまで行き、声援するジョー。
（まるでウルフ戦の力石の様です！）
Ｒ４終了･･･。
●インターバル中
「いままでのホセ・メンドーサの試合の中ではもっとも苦戦な試合ね。
流石ＷＢＡチャンピオン、カロルド・ゴメスだわ」
･･･と、葉子。
ゴメスのセコンドは健闘を称えるが、ゴメスのダメージが酷い事に気付く。
「･･･こいつは驚いた！何が苦戦なもんか！２人のダメージを見比べてみなよ！
ハリケーンみたいなラッシュを受けて、数十発はパンチを貰ったホセが綺麗な顔をしてて、
たった３発しかホセのパンチを貰ってねぇ筈のゴメスがボロボロなのはどうゆう訳だぃ？」
･･･と、ジョー。
･･･驚く葉子。
「とてつもねぇ、紳士だよ、あのホセって言うヤツはさぁ。
相手も曲がりなりにもＷＢＡの世界チャンピオン。礼儀としてのパンチを受けていやがったんだ。
見切りだよ･･･。」
「見切り？」と首をかしげる葉子。
「･･･そう、見切っていたのさ。ゴメスのパンチを受けるには受けるが、
少しずつ芯を外してな、ダメージの少ない様に･･･これは高等技術だ。
かつて、あのカーロスが俺とやった時に使っていた･･･あんな事は、
天才カーロスにしか出来ねぇ事だと思っていた。だが･･･だが、ヤツもやりやがった！
まいったよ･･･それにな･･･さっきのヤツのパンチ･･･。」
同時に、モニターされるホセのパンチ。
スローで”コークスクリュー”だと言う事がわかり驚愕する解説者達。
”当たる瞬間にスナップを利かせたパンチで想像を超えたダメージを与えるパンチ”
･･･と解説。見るのは初めて･･･とも。
●５Ｒ開始。（なぜかアナウンスはラウンド６と！？）
ホセの動きを見て、”この回で決める気”と確信するジョー。
ホセのパンチに”出ましたコークスクリューパンチ！”と叫ぶ実況。
（本当に見えたのでしょうか？）
更にコークススクリューの連打が続き、ゴメスはホセに寄りかかりながらダウン･･･。
ゴメス立てず･･･。
●ラスベガスのカジノ。
ジョーはルーレットを回すが、”パチンコみてぇには行かねぇな”とつぶやく。
（モブは数人が少し動く程度）
隅のソファーで一人寂しく座り、コインを弄んでいるホセがいる。
テーブルには水割りがボトルえと一緒に置いてある。
「あんたでも酒を飲んだりバクチをしたりする事があんのかい？」
とホセの話しかけるジョー。
試合が素晴らしかった事を伝えるが、ホセの表情を見たジョーは、
”大きな勲章を手に入れたのに大事なものを無くした面だ”とホセに言う。
「時々こういう気分になる･･･特に今夜はね」と寂しく話すホセ。
（コインを弄び、うつむき加減で話すホセ）
”今夜”の”tonight”の部分に反応して何かを察するジョー。
（本当に会話は成立したのだろうか？）
●"take it easy"と言い、ジョーに向かってコインを一枚はじく。
そのまま去るホセを見送るジョー。
左手で受け取ったコインは折れ曲がっており、驚くジョー。
再度、ホセの去った方向を見つめるジョー。
●ジョーと葉子は空港でバッタリ会う。
ジョーはホセとの日取りがどうなったか葉子に聞くが、
葉子は”そんな気になれない･･･”と言う。
”ゴメスは試合後、救急車で運ばれ、病院で死亡”とジョーに告げる葉子。
「えっ！？」･･･と思わず声を出し驚くジョー。
（体のリアクションもアリ）
昨夜カジノでの寂しげなホセを思い出すジョー。

ハーモニーショット

★新聞を読み、リンゴをくわえたままイスに座るジョー。
段平は熱心に新聞を見ているので理由を聞く。
新聞には”ホセＶＳゴメス　世紀のラスベガス決戦”
世界バンタム級統一タイトル戦の告知が掲載。
ホセとゴメスの写真掲載。T.Bハーモニー（１）
★ホセアップ白黒写真ハーモニー（２）
★ゴメスアップ白黒写真ハーモニー（３）
※ホセとゴメス瞬時に切り替えながら軽くT.B
★夕陽の中ラスベカスへ飛び立つジョーを乗せた飛行機。
窓際の席のジョー。ハーモニー（４）
★ゴメスプロフィール説明時に本の写真。
ゴメスアップT.Bハーモニー（５）
★本の写真。勝利したときのショット。T.Uハーモニー（６）
★本の写真。試合中のショット。T.Uハーモニー（７）
★本の写真３カット。ジョーの頭なめ(マルチ)、T.Bハーモニー（８）
★”品のいいボクシングは間が持たねぇ･･･”とチラシで飛行機を作り出すジョー。
”でもたまらなく好きなんだけどな･･･この静けさ。そして、それが破れる瞬間！”
と言い、作った飛行機を上空に飛ばすジョー。
紙飛行機がホセとゴメスの頭上に来たところでハーモニー化（９）
★２人の頭上を通り過ぎる紙飛行機。視点を変えてハーモニー（１０）
★ゴメスの猛打を喰らうホセ･･･。
”逃げているわ！あのホセが！KING OF KINGSのあのホセメンドーサが必至で！”
と、叫ぶ葉子。逃げるホセ、追い詰めるゴメス。T.Bハーモニー（１１）
★ホセなめて、ゴメス。T.Bハーモニー（１２）
★逃げるホセに驚きのジョー。T.Uでアップまで（１３）
★”ゴメスは試合後、救急車で運ばれ、病院で死亡”とジョーに告げる葉子。
「えっ！？」･･･と思わず声を出し驚くジョー。
葉子とジョーのロングショット。奥には飛び立つ飛行機。ハーモニー（１４）

１４枚　（合計２９８枚）

注目ポイント

●”ホセＶＳゴメス　世紀のラスベガス決戦”
世界バンタム級統一タイトル戦というアニメでの完全オリジナルストーリー。
ジョーはこの会場でキニスキーと初対面。

●朝、ジョーは
「お～い！かわの～かんだ～あきやま～かとう～！誰もいねえのか？」と、
呼ぶと来たのは神田。
神田は”こうの”をスパーリングで倒した･･･と言う。
河野を”かわの”、”かんだ”と呼び分けている

●ゴメスプロフィール
フエルトリコ出身、２３歳。
若干１９歳で世界チャンピオンになり、連続１０回のタイトル防衛。
通算成績３２戦３２勝。２８ＫＯ。
しなやかなムチの様な体から弾丸パンチを放ち、
最後のトドメは息をつかせぬハリケーンラッシュ！
カリブの黒豹と恐れられている･･･。

●ホセＶＳゴメス戦会場は
シザース・パレス　スポーツ・パビリオン
●ホセのコークスクリューはスロー撮影でようやく判明。
※ジョーはいち早く察知。カーロスの肘打ちといい、
なぜジョーにだけわかるのでしょうか？

●”ゴメスは試合後、救急車で運ばれ、病院で死亡”とジョーに告げる葉子。
「えっ！？」･･･と思わず声を出し驚くジョー。
これは正直ジョーらしくないです。
目を見開く位が良かったのではないでしょうか？

所持セル画リンク→

スタッフ＆キャスト

脚本：高屋敷英夫

絵コンテ：さきまくら

ディレクター：竹内啓雄・大賀俊二

原画：札木幾夫・本木久年・神宮慧・平山智・大塚伸治
　　　道下有希子・鳥居愛緒・半田由利・谷野恵子
動画：橋本明美・岩田道代・遠藤祐子・高橋千代子
　　　蛭田真弓・堀隆
仕上げ：スタジオロビン　大野八重子・三木貴子・世良深雪
　　　　下條潤子
撮影：高橋プロダクション　宮内征雄・斉藤佳三・細野正
　　　中村喜則・宇田川孝
制作進行：横溝隆久

声の出演：水鳥鉄夫（解説者/東野）、池田史比古（カバレロ）
　　　　　　　向井希志子（スチュワーデス）、千葉繁（神田）、小比類巻孝一（アナウンサー）