あしたのジョーファンサイトSOUL OF JOE

『葉子・・・新たなる企て』

★第36話/1981.6.15放送/視聴率7.1%★

ストーリー

ジョーとホセの日本における試合の興行権が
白木ジム側にある事をTV関東の大橋運動部長は知り、
なぜ黙っていたのかと、段平へ苦情を言う・・・。

人気の出たジョーはイベントやTV出演が相次ぐ。
そんなジョーを見て葉子は野性味が無くなったと感じる。

白木ジムで”ホセの一件”について発表。
TV関東、新聞記者を始め、ジョーや段平も出席。
葉子はTV関東に”ホセが日本で行うタイトルマッチの興行権”を、
2つの条件の同意で譲る事に。
○世界戦の前に東洋太平洋防衛戦を1試合やる事
○その挑戦者と興行権は白木ジムに一任する事

葉子は、幹部を集め、”ボクシングの枠を超えた野生児”を求め、
アジア全土に派遣する・・・。

マニアック視点

●テレビ関東(BGはBANK)
”一体どういう事ですか!”・・・と、丹下ジムへ苦情の電話をする大橋運動部長。
ホセ側が日本における試合の独占契約を白木ジムを
結んでいる事にご立腹なテレ関大橋部長。
段平は電話のコードを指に巻きタジタジに・・・。
結局、白木ジムに一緒に苦情に行く羽目に・・・。
●SBCに来る段平とテレ関大橋部長。
しかし、会長である葉子は不在。
只今、海外旅行中です・・・と松木。
帰宅中車の中で、”あの小娘のやっている事は全くわからん!”と、
怒りが治まらない大橋部長。
段平は仕切に焦りモード・・・。
●段平、帰宅の際に泪橋でジョーと会う。
葉子は東南アジアへ旅行中だと告げる。
ジョーは統一チャンピオン戦から2週間立ち、苛立つ・・・。
ジョーは右ポケットからホセが潰したコインを取り出し、
ゴメス戦を思い出す・・・。(コークスクリューのシーンBANK)
タイトルへ・・・。
●飛行機から降り、日本に帰宅する葉子。
(飛行機の離陸を飛行機のタイヤ視点で描写)
●段平は”サイン会”の打ち合わせでテレビ関東へ。
ジョーは練習に熱が入らない。
シャワーを浴びるジョー。
ホセとの対戦は上手く進んでいるのかとブンヤに聞かれるジョー。
”白木ジム”が一枚噛んでいるのでは?・・・と聞かれ、
体を拭いていたタオルをブンヤに投げつけ、そのまま外へ。
外で待っていた子供達と一緒に走り去る。
追いかけるブンヤは焼鳥屋の前で将棋をしていたドヤ街の人々に捕まる。
●無事逃げ切った?ジョー&子供達は、パチンコ(UFO)に行き、その帰りは玉姫公園に。
回転する乗り物に乗る子供達。ジョーは景品の飴を食べながらブランコ。
●場所を突きとめ玉姫公園にやってくる段平。
テレビ関東”あなたの3時半”に出演後、デパートでサイン会があることを告げる段平。
”俺はタレントじゃねぇ!ボクサーだ”と怒るジョー。
葉子が帰宅し、今夜ホセとの興行権について発表がある・・・と告げる段平。
”そいつは是非、後拝聴と行きたいね”とようやく重い腰をあげ出発するジョー。
(ジョーを乗せたテレビ関東の車ナンバーは”品川8 12-34”)
●テレビ関東の生番組で出演するジョー。
ジョーの服は青のいつものトレーナー。
司会者の背後には奥○3時半・・・と表記、”あなたの3時半”というタイトルでは無い。^-^;
TVを見て雲の上の存在だ・・・と子供達。
世界タイトルをとったら相手にして貰えなくなると言うキノコにサチは
ジョーはそんな人間じゃないと怒る。
怒りの下駄を避けたキノコ、矛先はトン吉へ。
●葉子の部屋にはボクシング雑誌が積まれている。
(全てジョーが表紙。アタイマガジン、ボクシングマガジン等)
葉子の部屋へ電話が来て、葉子はジョー出演のTVのボリュームを下げる。
(リモコンではなく、しかもツマミを右へずらすタイプ。)
電話は松木からで、今夜の件を新聞記者にかぎつけられたと伝達。
会談に記者達も同席して貰うように命じる葉子。
●庭で薔薇の木をいじっている幹之助。
背後に葉子。
最近のジョーについて話合う二人。
葉子は最近の人気でジョーは足が地に着いてないと批判。
いい男になり優しくなったと言う幹之助に葉子は、
”力石くんとやった頃の野生が無くなった”と発言。
棘が手に刺さる幹之助。
ハッとなる葉子。
(目を中心に上下左右に赤い色パラ処理)
薔薇のアップ。(ハーモニー気味の処理)
●愛車を走らせSBCに向かう葉子。
SBC内にある、第一会議室では大橋運動部長&ジョーと段平、
そして記者連中がお待ちかね。
●葉子現れる。
”矢吹くんTVの方のお仕事終わったの?お忙しいのね、この頃”
・・・と皮肉を言う葉子。
”ああ、明日はサイン会に雑誌グラビアの撮影、
こちとら忙しい身なんでね!もったいぶらずによ、その発表とやら、
早いことやっちまってくれねぇか!”・・・とそっぽを向き話すジョー。
●ホセメンドーサとの契約書を取り出す葉子。
記者達のフラッシュがたかれる。
慌てて大橋部長が割り込み、内容確認。
●”この世は全てギブ&テイクです。TV感想さんが
こちらの条件を飲んでくださればこの契約者、お譲りしますわ”と葉子。

●Bパート
ホセとの興行権をべらぼうな値段でテレ関に売りつけようってんじゃ・・・とざわつくブンヤ達。
●外では事故があり、救急車がやってくる。それを窓から見ているジョー。
”条件は2つあります!”と言う葉子にジョーは一言確認!
その契約はホセの日本だけにおける興行権だから、試合に場所を選ぶつもりは無いと言い、
単身メキシコに乗り込んで対戦する事も出来る・・・というジョー。
すぐ様、TV関東大橋部長&段平が割り込み、ジョーを説得。
段平の敵地では”ホームタウンエディション”の不利を説明した際に、
ホセとの試合が”判定で白黒付くはず無い”と言うジョー。
●2つの条件を話す葉子。
○世界チャンピオン、ホセ・メンドーサに挑戦する前に
もう一試合だけ東洋タイトルの防衛戦をやってもらう。
○その挑戦者選びは白木プロモーションにお任せ頂く。
●なぜ、ケチな東洋タイトルごっこをやらせるのか理由を言え!・・・と怒るジョー。
”誰がてめえの選んだ対戦者なんかと試合をするもんか!”
・・・と怒りながら飛び出すジョー。
●雨の中飛び出したジョー。追ってくる段平。
事故車がクレーンでつり上げられている所に直面する二人。
”ひでぇもんだ!”・・・と、つり上げられた車を見て言う段平。
”全くだ!おもしろ半分に人の人生を遊びやがって・・・”・・・と段平の言葉を
葉子の行動に置き換えて話すジョー。
”まっすぐホセへ向かって突き進んでいる俺によ、わざわざ回り道をさせて、
燃えに燃え上がっている火に水をぶっかけようって気らしい。
何を考えているんだ・・・葉子は!”・・・とジョー。
●相手選手の名前を聞く大橋部長に、条件を飲むのかどうかだけを聞く葉子。
大橋部長は”背に腹は代えられない”と葉子の条件を飲む。
それを聞いた葉子は後ほど正式に文章を取り交わしましょう・・・とその場を去る。
葉子はそのまま地下駐車場へ。
集まっていた記者達は葉子の行動は”ブルジョワ令嬢の気まぐれ”と批評。
葉子はロータス7に載り、ダッシュボードを開けるとそこには
ボクシング雑誌(ジョーが表紙のもの)とタバコが入っている。
葉子は始めにタバコに手を伸ばし、加えてライターで火を付けようとする。
しかし、ライターはオイル切れで火が付かない。
その後はボクシング雑誌に手を伸ばし取り、ジョーの表紙写真を見つめる。
●ロータスを飛ばし、荒い運転で高速を駆け抜ける・・・。
(かなり危険な割り込みをする葉子(^^;)
港のレストラン(SIERANZA)へ行き、一人海を見ながらコーヒーを飲む葉子。
ジョーと一件を振り返る・・・。
レストラン外にある公衆電話に行き、松木へ電話する。
明日午前10時に白木ジム幹部に第三会議室に集まるように依頼。
葉子はベンチに座り、海辺を見つめながら”ジョーVSレオン戦”を思い出す。
(”ジョーVSレオン戦”のBANKに新規アナウンスが挿入)
葉子はレオン戦でジョーがほぼ確実に完成された・・・という意見に同意出来なかった。
ジョーには力石戦の時の様な野生が失われた・・・と判断する葉子。
(力石戦、カーロス戦のBANK挿入)
「矢吹くん、あなたが相手にしようとしている男、ホセメンドーサは
小手先だけの技じゃ、絶対に通じない男なのよ。
あなたが以前持っていた野生・・・その野生でしか、ホセメンドーサに
対抗する事が出来ないわ」・・・と一人海を見つめながら考え思う葉子。
・・・ロータスを飛ばし白木ジムへ帰る葉子。
●翌朝になり、第三会議室に集まる白木ジム幹部達。
会議室には葉子が泊まっていた。
(机の上で寝ており、幹部達が来て起きる。)
集まった幹部達は全部で8名。
●ジョーの対戦相手を見つけて来て貰う為、幹部全員に海外出張を命じる葉子。
名前も何も決まってない相手。
(東洋ランキング10位以内の問題は葉子が解決。)
アジア全域、ボクシングが行われている地域を隈無く探す事を命じる。
挑戦者はボクシングそのものより、”ケンカに強いタイプ”!
たくましく、ふてぶてしく、荒毛づりで乱暴で、理論を超えた+αの底力秘めた野生の男!
言ってみれば、力石徹と闘い、そしてリング上で死に至らしめた矢吹丈の様な強烈なタイプ!
(大判セルのPAN.UPで、葉子のウエスト辺りから顔のアップまで)
・・・取り憑かれた様な迫力で幹部達に話しかける葉子。
幹部達は了承し、近代文明の栄えたアメリカより未知の神秘に包まれたアジアを探すことに。
※幹部達が去り、一人取り残された葉子はまるで燃え尽きたジョーの様です。
表情がそっくりです。
●丹下ジムでは段平がジョーを説得中。
サンドバッグを叩き終わり、近くのイスへ寝そべるジョー。
”大体なぁ、アイツの思い通りにしなくちゃならねぇってのが、
あったまぁくるぜ!”・・・と苛つくジョー。
●会議室窓際に立ち、一人外を見つめる葉子・・・。

ハーモニーショット

★葉子の部屋にはボクシング雑誌が積まれている。
(全てジョーが表紙。アタイマガジン、ボクシングマガジン等)
表紙画がハーモニー処理(1)
★”この世は全てギブ&テイクです。TV感想さんが
こちらの条件を飲んでくださればこの契約者、お譲りしますわ”と葉子。
条件?・・・と息をのむTV関東。ジョー葉子を見つめる。
葉子の集まるブンヤ達。ロングショットT.Bハーモニー(2)
★サンドバッグを叩き終わり、近くのイスへ寝そべるジョー。
”大体なぁ、アイツの思い通りにしなくちゃならねぇってのが、
あったまぁくるぜ!”・・・と苛つくジョー。
立ちはだかったホセが浮かび上がる。T.B&T.Uハーモニー(3)

3枚 (合計301枚)

注目ポイント

★ジョーはシャワー後、記者連中を巻くため、
体を拭いていたタオルを投げつけそのまま外で待つ子供達の所へ。
しかも早業でちゃんと服も着替えている!
(数秒の間で服を着替えるイリュージョンなジョー(^o^;)

★葉子の部屋にあるTVはまだリモコンタイプではなく、
音声ボリューム調整はツマミを右側にずらすタイプのテレビです。

★ホセとの契約書をTV関東に譲る2つの条件
○世界チャンピオン、ホセ・メンドーサに挑戦する前に
もう一試合だけ東洋タイトルの防衛戦をやってもらう。
○その挑戦者選びは白木プロモーションにお任せ頂く。

★テレビ関東の生番組で出演するジョー。
段平の説明では”あなたの3時半”という番組だったが、
映像バックに展示されている番組タイトル名は”奥○3時半○×△”
※○×△部分は司会者とジョーがかぶって見えません(^^;
ジョーの服は青のいつものトレーナー。
原作では、力石が着そうな襟元をヒモで止めるシャツを着用。

★幹部達を集めて海外出張を急遽命じる葉子。
会議が終わり、幹部達が去った後の葉子の表情は
燃え尽きたジョーとそっくりです。
原作でも似た表情ですがかなりロングな為解りづらいです。

★作画は杉野氏のチェックが入ってない画が多数見受けられました。
劇場同時進行の煽りだと思われます。


所持セル画リンク→

スタッフ&キャスト

脚本:高屋敷英夫

絵コンテ:竹内啓雄

ディレクター:大賀俊二

原画:大橋学・小林慶輝・児玉兼嗣・中村真・大塚伸治
   福地信之
動画:加藤涼子・高奥誠也・吉田悦子・佐々木章子・小沢尚子
   金子茂子
仕上げ:グループジョイ 木村文一・岸好子・小杉宏幸
    佐藤敦子
撮影:高橋プロダクション 宮内征雄・大田勝美・平山昭夫
   安津畑隆・小林武男

制作進行:尾崎穏通

声の出演:平林尚三(大橋運動部長)、水鳥鉄夫(解説者/東野、ドヤ街の人)、
       鈴置洋孝(松木)、嶋俊介(白木ジム幹部)、金沢寿一(白木ジム幹部)、
       田原アルノ(白木ジム幹部)、井口成人(新聞記者)、
       小比類巻孝一(アナウンサー)、田中幸四郎(白木ジム幹部)
       千葉繁(神田)、池水道洋(新聞記者)

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