あしたのジョーファンサイトSOUL OF JOE

『青春はいま・・・燃えつきた』

★第47話/1981.8.31放送/視聴率12.7%★

ストーリー

”右目の利”がもう通用しなくなったジョーは、
ホセの餌食となり、猛攻を浴び続ける・・・。

ジョーをずっと見守り続けて来た葉子だが、
ホセのあまりにも一方的な攻撃を見ていられなくなり、
たまらず武道館を飛び出してしまう・・・。
自問自答した後、”何もかもが始まる”のは、
これからだと気づき、慌てて会場へ引き返す。

ジョーの劣勢は相変わらず続いているが、
倒れても倒れても立ち上がってくるジョーに、
遂にホセは狂気錯乱し、反則を犯してしまう・・・。

ジョーは葉子の励ましにも支えられ、
遂に最終ラウンドまでファイトし、完全燃焼を果たす。

そして・・・。

マニアック視点

●R8のBANKシーンより。
かろうじて3度目のダウンを逃れたジョーはゴングに救われる。
”頼むわ、おっつあん、真っ白になるまで、
何にも言わねえで、やらせてくれや。”とジョー。
タイトルへ。

●”ここからはサ、もう掛け値無しだよ、おっつあん。”
とリングに向かうジョー。
R9開始。
”猛攻です!ホセのパンチが矢吹に襲いかかります!
矢吹のコーナーから今、情報が入りました!
矢吹選手の右目は大分前からほとんど視力を失っているそうです!”
アナウンサーへ猛攻を受けるジョーの血が飛び散る。
(PAN・UPしてアナウンサー顔、台詞へ。
手元に書いてある文字はまるでハングルの様です^-^;)
ジョー、手は出すが悉くホセにかわされる。
(背後にがんばれ!矢吹・・・の大きな垂れ幕)
ホセの強烈なアッパーを喰らうジョー。
”試合が一方的になってまいりました。”とアナウンサー
”興味はあとどれ位、矢吹が持つか・・・でしょうな。
KING OF KINGS・・・流石の矢吹も為す術を失った・・・と言う事でしょうか。
良くやりましたよ、矢吹は。本当に!”とあきらめムードの東野解説。

●スリップダウンをするジョー。
荒い息の中立ち上がるジョー。
すかさず反撃へ!しかし、ホセ軽く交わす。
(リングを含め視点が変わる回り込み作画。BG観客部分は透過光処理。)

●再び猛攻を受けるジョーに見かねた葉子は武道館を飛び出す・・・。
葉子は外に待たせておいた車に乗り込む。
車内ではボクシング中継がラジオで流れる。
(ジョーのダウンを告げるアナウンスが入る。)
”出して!車を早く!”と葉子。
驚く運転手。
”ラジオ、ラジオを切って!”と叫ぶ葉子。
言われるまま従う、運転手。
”お屋敷の方ですか?それともジムへ?”と質問する運転手。
(バックミラー越しに映る落胆した葉子の姿)
ジョーと葉子、控え室のシーンBANK挿入。
「リングではョ、世界一の男が俺を待っている
・・・だから行かなきゃな・・・ありがとう・・・ありがとう・・・。」
こだまするジョーの台詞。
後部座席で思い出す葉子。
(背後のウィンドーだけが光源になり、逆光処理の葉子)
”・・・つけて!ラジオを!”と葉子。
”矢吹っ!まだ試合を捨てません!しかし、顔面血みどろ!必死の応戦です!
チャンピオンの右っ!当たったぁ!コークスクリューパンチ!
おっと矢吹がグラッと来たぁ!しかし、矢吹頑張った!ダウンしません!
おっと、今度は左から右!矢吹のパンチが当たった!矢吹必死の反撃です!
打たれたら打ち返します!壮絶な闘いになりました!”
「消して!消して下さい!」アナウンスと同時に叫ぶ葉子。
(たれ落ちる長い髪の毛。作画枚数も多い)
”車を・・・車を武道館に戻して下さい。大急ぎで。”と葉子。
”はっ?”と驚く運転手。
2車線右側を走っていたハイヤー。
突然のUターン!(背後の車はよくストップ出来たなぁ(^o^;)
”許して矢吹くん。これからと言うときに逃げ出すなんて・・・。
そう、今までの私はいつもそうだった。でも、もう逃げないわ!
決して逃げたりはしない!矢吹くん、始まるのよね!
これから何もかもが!・・・そうよね?”
武道館に近づくハイヤー。
”もう間に合わないかも知れないけど・・・”
ハイヤーを降り、武道館に入り走る葉子。
入り口の手前に来る葉子。
ドアを開けると・・・。
相変わらずの激戦にハッとなる葉子。
ジョーの猛攻!ホセ吹っ飛ぶ。
しかし、すかさずホセのコークスクリューを喰らうジョー。
”東野さん、どうですか?矢吹、不思議ですねぇ?
駄目だと思ったR9から、矢吹がどうにか持ちこたえていますねぇ。”
”えぇ。”と東野。
”それどころか、打ち合いになれば、矢吹のパンチもホセの3発に対して、
一発くらいはクリーンヒットしております。
駄目だ駄目だと言われながらもう12ラウンド!”とアナウンス。
(駄目だ駄目だと言っていたのは解説者達・・・(^_^;)
ゆっくりとリングサイドまで歩み寄る葉子。
”驚きましたなぁ・・・ホセも徐々にだが、
矢吹のパンチでダメージを受け始めている。
ご覧なさい!矢吹の返り血だけでなく、ホセ自身も顔面から血を流しています。”
とおどろく東野解説者。
ジョーとホセのカウンター。
(どう見てもホセのクロスに見えるのだけど、
ダメージはホセの方が大きい様です・・・なぜ?)
ホセのパンチを浴びてレフリーまで吹っ飛ぶジョー。
”ジョー!回って回って!”と叫ぶ太郎!
(サチはキノコの頭を下駄叩き状態!)
ミカン男が”回って回って回って回る~ゥ”と飛び出しリアクション。
(夢想花/円広志がモチーフ)
ジョーの猛反撃が開始さえた所でR12終了!

●ホセのコーナーではホセの様子がおかしい。
”ジョー、ヤブキ!お前は死ぬ事が怖くないのか!?悲しむ人間が一人もいないのか!?
・・・私は、私は怖い!私には愛する妻と子供達がいる・・・。
私などとはまるで別のタイプの男なんだ・・・”心配して見入るカバレロ。

●”ジョーよ、もうワシの忍耐も限度を超えた。いいかぃ?もし次のラウンドで、
ちいとでもよろけろうもんなら、もう迷わねぇでコイツを放り込むで、悪く思うわんでくれくれよ!”
ジョーは段平からタオルをむしり取りリング外へ放り投げる。
”お、おい、何っ!”驚く段平。
ジョーは無表情。
タオルの落ちた場所に歩み寄っている葉子。
(葉子つけPANで足元に落ちる黄色いタオル)
”あ、お嬢さん、すみません。そのタオルを・・・。”
と葉子に拾って貰う・・・しかし葉子は拾い上げたタオルを渡す直前で、
また下に落とす。
”もう少しじゃないの!矢吹くん!頑張るのよ!”
ジョー、葉子の言葉に反応し、顔を向ける。
”あなたが、あの世界一強い男とどこまで立派に戦い抜くか、
このリングの下からしっかり見届けさせて貰うわ!”
葉子をしっかり見つめるジョー。
”さぁ、いいわね!力一杯打つのよ!渾身の力を振り絞って、悔いのない様にしっかり!”
ファイティングポーズでジョーへ声援を送る葉子。
”お嬢さん、そんな無茶な!”
慌てる段平。
”頑張るのよ、見ているわ、私。”
目に涙を浮かべる葉子。
葉子を見つめるジョー。

●Bパート
R13開始!
”さぁ!残す所あと3ラウンド!いよいよ大詰めを迎えました!
矢吹がゆっくりと前へ出ます!・・・前へ出ます!”アナウンス。
ホセの猛攻!
”矢吹くん!打ちなさい!力一杯!”
声を出して声援する葉子の目には涙が一杯!
声援が届いたのか、ジョーの反撃。
”見ろよ!矢吹のヤツ、まだやる気十分だぜ!凄げぇや!頑張っちゃって!”
とガイコツ。(劇場版の先行カットを使用。ガイコツの髪型異なる)
ドヤ街の声援も入る(横PAN)
”そう、そうだ!左!右!脇を締めて!ワンツー!ワンツー!
そうそう、いい子だ、ジョー!行け行け!”静かに見守り応援する段平。
・・・中々倒れないジョー。
・・・叩いても向かってくるジョー。
ホセはだんだんとジョーに怯え始める・・・。
ホセ一点を見つめ、向かってくるジョーのアップ。
(ハーモニー化したジョーの目のどアップまで)
”ハァハァハァ・・・”息の荒いジョー
”うわあぁぁぁっ!”突然発狂するホセ。
しかし、あからさまな肘打ちを交えた販促技にでるホセ。
”おぃ!反則だぞっ!”叫ぶ、段平。
”チャンピオン反則だっ!”叫び止めに入るレフリー。
この様子を唖然として見つめる観客。
”反則っ!原点1!”警告をするレフリー。
「反則・・・原点・・・!?」唖然とするホセ
(なぜか異様に眉毛が太いホセ)
ダウンしたジョーはうつろにホセを見上げる。
(BGには斜線の鉛筆タッチ)
12R終了。
”きたねぇぞ!チャンピオン!反則なんかしやがって!”
”それでもKING OF KINGSかっ!?バカヤロー!”
汚いヤジが飛ぶ。

●インターバルで水を飲んでいたホセは急にむせ出す。
”見ろ!チャンピオンは鳥肌をたてている”とカバレロ。

●”どうだぃ?ジョー具合は?あ?右の目、まだハッキリしねぇか?”
段平の声に反応しないジョー。
ジョーの目には力石がボンヤリと浮かび上がる・・・。
ホセ錯乱時のジョーの目のアップ(ハーモニー)BANK

●R14開始!
”私は・・・私は一体誰と闘っているんだ?ここにいる男は誰だ?
誰なんだ?ジョー・ヤブキ・・・いや、そんな筈は無い・・・彼は私のパンチを
数限りなく浴びてとうに死んでいる筈だ!でも現に、こうして私に向かって来る男は?
あぁ・・・わ、私は今恐ろしい夢を見ている・・・恐らく私は嘗て、
ジョー・ヤブキと言われた、ボクサーの幻影と・・・幻と闘っているのだ!
勝てるはずなのど無い幻に、私が・・・。”
(ホセ&ジョー、タッチの付いたアップの絵に光りの汗?が多数)
ホセ、突然連打を浴び、ダウン寸前まで。
しかし、ここでゴング!

●”大したもんだぁ、ホントによぉ、何のかんのって、
遂に最終ラウンドまで持ち込んじまったんだからなぁ!
こうなったらよ、あと1ラウンド、思う存分パンチを繰り出してこい!
いいかぁ、ジョー!こうなりゃもう、テクニックもクソもねぇ!
勝ちも負けもねぇ!人間と人間、精神力の闘いだ!その精神力なら、
五分と五分、いやぁ、オメエの方が分がいいとさえ、ワシは見ている!
ガンバレ!あとたったの3分だ!なぁ、ジョー!”涙を拭う段平。

●R15開始!
”さぁ、最終ラウンドのゴングがなりました!
泣いても笑ってもこのラウンドで勝負が決します!”とアナウンス。
ホセとジョー、ゆっくりと前進。
”勝つ!例え相手が幻影であったとしても!私はKING OF KINGS!”
(自画自賛のホセ!タメをつけてジョーへ突進!)
ホセ、ラッシュ!コークスクリューの連打!
”矢吹ダウン!たまらずダウン!”アナウンス!
ホセの猛攻にダウンするジョー。
”矢吹くん、しっかり!”と葉子。
5カウントで顔を上げ起きあがるジョー。
鼻からは血が流れる・・・。
”そうよ、立つのよ!今までの様に何度も、何度も・・・!”
声援を送る葉子。
8カウントで立ち上がるジョー。
”そうよ、矢吹くん!”涙が流れる葉子。
ホセ、ジョーに吠えながら突進!
左ストレート!
ジョーは右でクロスカウンター!
”決まったぁ!クロスカウンター!”とウルフ。
(納谷六郎氏の声は裏返ります。この演技が凄くいいです)
ホセダウン!
沸きに沸くドヤ街応援団!
(CHAMPIONと書かれたパンフレットが乱れ飛ぶ)
ホセ何とか立ち上がり、激しい打ち合いが続く・・・。
”出たっ!今度はトリプルクロスだっ!”叫ぶゴロマキ!
ドヤ街の応援は最高潮に!
”泪橋のチャンピオンを”の垂れ幕を持つキノコ。
他にも”ガンバレわれらが矢吹丈”の継ぎ接ぎだらけの垂れ幕も!
座布団が激しく飛び交う。
ホセ、何とか立ち上がり再びファイト!
もの凄い打ち合いに!
(よくホセはあの激しいダウンの後にこれだけ体力がありますね)
ここでゴング!
試合終了!

●ホセはコーナーでイスに座れずよろける・・・。
ジョーは仁王立ち。
”燃えたよ・・・燃え尽きた・・・真っ白にな。”
(カメラジョーを3段階でアップまで捉える。
一番ロングのカットで髪の毛の房がトレス線で出ず、塗り忘れ^-^;)

●集計中。
「おっつあん、おっつあんよぉ・・・。」ジョーは段平に声を掛ける。
「ん?どうしたぃ、ジョー」座っているジョーに向き直る段平。
「グラブ、外してくれや」とグラブを差し出すジョー。
「おお、良し来た!」と段平。
”間もなく、判定が出ます!”アナウンス。
「葉子、葉子はいるか?」とジョー。
「ここよ、ここにいるわ、矢吹くん」リング下で心配そうに近寄る葉子。
「コイツ・・・コイツをよぉ・・・貰ってくれ。あんたによぉ、貰ってほしんだ。」
葉子に向き直り、血の滴るグラブを差し出すジョー。
しっかりと受け止め、胸に抱く葉子。
確認したジョーは笑みを浮かべ、再びリングサイドへ向き直る。

●さぁ!判定はどちらか!?
ジョーはゆっくりと目を閉じる・・・。
レフリーはホセを名指す!
喜ぶホセ陣営!
(この時すでにホセの髪は真っ白に)
”ホセです!判定はホセ!日本の矢吹!善戦むなしく敗れ去りました!”
アナウンスはいる。
ホセは高々と左手をレフリーに翳される。
”あ~、ホセの顔!それに髪の毛も!”
真っ白になってしまったホセの髪の毛に驚く観客達。
「惜しかったなぁ、ジョー。しかし、良くやったぞ!
ワシゃ、もう何も言うことは無い!
・・・本当にようやった・・・ジョー!?」
ジョーを見つめハッとする段平。
カットはロングになり、後ずさりする段平。
”ジョー”と言い、近寄る西。
観客、レフリーもジョーに近寄ってくる・・・。
座っていた観客は立ち上がり出す・・・。
ハッとする紀子。
見つめている子供達・・・。
何かを感じるキニスキー&カーロス。
・・・ウルフ、そして年少仲間達。
”燃えたよ・・・燃え尽きた・・・”とジョーの声がインサート。
ゴロマキは何かを察し、帽子を取る・・・。
”・・・真っ白にな・・・”とジョーの声。
葉子は抱えていたグラブを落とす。
(つけPAN作画で足元に落ちるグラブ)


・・・再び、旅へ出たジョー。

ハーモニーショット

★R13
・・・中々倒れないジョー。
・・・叩いても向かってくるジョー。
ホセはだんだんとジョーに怯え始める・・・。
ホセ一点を見つめ、向かってくるジョーのアップ。
目にカメラT.U(1)

★ホセのカットはさみ、更に目のアップのジョー。
T.Uハーモニー(2)
この後、更に目のどアップで逆にT.Bするが、
これは(2)のBANK

★”ハァハァハァ・・・”息の荒いジョー
”うわあぁぁぁっ!”突然発狂するホセ。
しかし、あからさまな肘打ちを交えた販促技にでるホセ。
”おぃ!販促だぞっ!”叫ぶ、段平。
”チャンピオン販促だっ!”叫び止めに入るレフリー。
この様子を唖然として見つめる観客。
横PANで驚く観客達のハーモニー(3)

★12R終了後
インターバルで水を飲んでいたホセは急にむせ出す。
”見ろ!チャンピオンは鳥肌をたてている”とカバレロ。
ホセの下半身からPAN.UPし、
顔の付近に来た所で顔にT.Uハーモニー(4)

★「惜しかったなぁ、ジョー。しかし、良くやったぞ!
ワシゃ、もう何も言うことは無い!
・・・本当にようやった・・・ジョー!?」
ジョーを見つめハッとする段平。
カットはロングになり、後ずさりする段平。
”ジョー”と言い、近寄る西。
観客、レフリーもジョーに近寄ってくる・・・。
座っていた観客は立ち上がり出す・・・。
ハッとする紀子。
見つめている子供達・・・。
何かを感じるキニスキー&カーロス。
・・・ウルフ、そして年少仲間達。
”燃えたよ・・・燃え尽きた・・・”とジョーの声がインサート。
ゴロマキは何かを察し、帽子を取る・・・。
”・・・真っ白にな・・・”とジョーの声。
葉子は抱えていたグラブを落とす。
(つけPAN作画で足元に落ちるグラブ)

再び、旅へ出たジョー。
燃え尽きカットロングT.Uハーモニー(5)
★燃え尽きカットT.Uハーモニー(6)
★燃え尽きカットT.Uハーモニー(7)
★燃え尽きカットT.Uハーモニー(8)
※燃え尽きカットは途中に違うカットをインサートし、
アップに耐えうる画を随時挿入。
計4枚の燃え尽きカット描き起こし。


8枚 (合計368枚)

注目ポイント

★日本武道館は、東京都千代田区北の丸公園にある体育館・ホール。
正式な呼び名はにっぽんぶどうかん。会長は塩川正十郎。
なお、爆風スランプの歌『大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い』の「たまねぎ」とは、
ここ日本武道館の一番上の金色のオブジェの事であるとされています。
大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い
発売日 1989年10月21日
発売元 ソニーレコード
品番 CSDL-3010
盤種 CDシングル(8cm)
作詞:サンプラザ中野/作曲:嶋田陽一


★再び猛攻を受けるジョーに見かねた葉子は武道館を飛び出す・・・。
葉子は外に待たせておいた車に乗り込む。
車内ではボクシング中継がラジオで流れる。
(ジョーのダウンを告げるアナウンスが入る。)
”出して!車を早く!”と葉子。
驚く運転手。
”ラジオ、ラジオを切って!”と叫ぶ葉子。
言われるまま従う、運転手。
”お屋敷の方ですか?それともジムへ?”と質問する運転手。
(バックミラー越しに映る落胆した葉子の姿)
九段下は東京都千代田区北の丸公園にある体育館です。
車は恐らく、港区方面に向かって靖国通りまたは内堀通り沿いを
数キロ走り、途中でUターンしたと推測されます。


★原作では
『矢吹くんゆるして。逃げないわもう・・・。
この試合・・・これから先どんな結果が待ち受けていようと----』

アニメ版では
『許して矢吹くん。これからと言うときに逃げ出すなんて・・・。
そう、今までの私はいつもそうだった。でも、もう逃げないわ!
決して逃げたりはしない!矢吹くん、始まるのよね!
これから何もかもが!・・・そうよね?』と葉子。

・・・という感じでアニメ版の方は希望に満ちた表現になってます。



★ホセのパンチを浴びてレフリーまで吹っ飛ぶジョー。
”ジョー!回って回って!”と叫ぶ太郎!
(サチはキノコの頭を下駄叩き状態!)
ドヤ街住民が”回って回って回って回る~ゥ”と飛び出しリアクション。
(夢想花/作詞:円広志 作曲:円広志 編曲:船山基紀 唄:円広志)
※このドヤ街住民はカーロス戦で”ミカンくんなんしょ”の彼ですが、
キャラモデルは、ディレクターの竹内啓雄さんこと「ゴジラちゃん」な様です。
この”ゴジラちゃん”は「坊っちゃん」にも出演。



★”矢吹くん!打ちなさい!力一杯!”
声を出して声援する葉子の目には涙が一杯!
声援が届いたのか、ジョーの反撃。
”見ろよ!矢吹のヤツ、まだやる気十分だぜ!凄げぇや!頑張っちゃって!”
とガイコツ。(劇場版の先行カットを使用。ガイコツの髪型異なる)
試合前に年少仲間で集まるTV版新規シーン時のガイコツは髪がフサフサでしたが、
このカットでは年少時代の薄毛に逆戻り。

★ホセ、ジョーに吠えながら突進!
左ストレート!
ジョーは右でクロスカウンター!
”決まったぁ!クロスカウンター!”とウルフ。
(納谷六郎氏の声は裏返ります。この演技が凄くいいです)
ホセダウン!
沸きに沸くドヤ街応援団!
(CHAMPIONと書かれたパンフレットが乱れ飛ぶ)
ホセ何とか立ち上がり、激しい打ち合いが続く・・・。
”出たっ!今度はトリプルクロスだっ!”叫ぶゴロマキ!
”トリプルクロス”・・・という事は、ホセはダブルクロスをやろうとして、
失敗した事になります。(ウルフ戦の再現です!)
(しかし、ホセは立ち上がる・・・打たれ強いぞ、ホセ!(^^;)

★トリプルクロス後、
ホセは何とか立ち上がり再びファイト!
もの凄い打ち合いに!
(2コマ撮り描写。恐らく森本作画)

★燃え尽きカットは途中に違うカットをインサートし、
アップに耐えうる画を随時挿入。
計4枚描き起こし。

アニメ版では段平の驚きに続いて、原作に無い、西、紀子、子供達、
キニスキー&カーロス、年少仲間、ウルフ、ゴロマキ(帽子を取る)、
そして葉子(グラブ落とし・・・)と、原作より”死”を感じさせる表現がされてますが、
燃え尽きカットにジョーの放浪シーンを挿入する事で、
またフラっと”旅”に出たかの様に表現してます。
・・・とても印象的な演出になってます。


ジョーのラスト案は多数考案されたようです。
高森朝雄(梶原一騎)氏の原作では、段平がジョーに、
”お前は試合には負けたがケンカに勝った”等のやりとりの案も合ったようです。
最終的にはちばてつや氏に一任。
ちば先生はアシスタントや編集の方等の助言も受け、
あの紀ちゃんのデートの言葉をヒントに”完全燃焼”のラストへ結びつけた様です。
結果、歴史に残る名場面となりました。

廃人となり、白木邸でぼ~っとするジョーの画を2004年のTV番組で特別に披露されてます。
原画掲載アップ許可を頂ければこちらにもアップいたします。

所持セル画リンク→

スタッフ&キャスト

脚本:高屋敷英夫

絵コンテ:さきまくら

ディレクター:竹内啓雄・大賀俊二

原画:札木幾夫・本木久年・大橋学・平山智・大塚伸治
   小林慶輝・杉野佐秩子・森本晃司・福島敦子・塚田信子
動画:加藤涼子・高奥誠也・吉田悦子・佐々木章子・小沢尚子
   金子茂子
仕上げ:スタジオロビン 大野八重子・三木貴子・世良深雪
    下條潤子
撮影:高橋プロダクション 宮内征雄・斉藤佳三・細野正
   中村喜則・宇田川孝
   
制作進行:横溝隆久

声の出演:池田史比呂(カバレロ)、水鳥鉄夫(解説者/東野、ドヤの人)
       沢りつお(ガイコツ)、鈴置洋孝(運転者)、池水通洋(ホセのセコンド)、
       小比類巻孝一(アナウンサー)

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